近年は医療や調教技術の進歩でサラブレッドの競走寿命も長くなってきましたが、9歳以上の活躍馬となると、かなりのレアな存在。ジャンプの方には11歳のオジュウチョウサン、10歳タガノエスプレッソといった重賞ウイナーもいますが、JRAの平地競走では非常にレアな存在です。

今年、平地のレースで勝鞍を挙げた9歳馬は2頭いますが、唯一オープンのレースを勝ったレアホースがエルムステークス(札幌・ダ1700m)に出走。それがバティスティーニです。

9歳と聞くと、衰えを案じて馬券的には躊躇してしまいますよね?

ちょっと待ってください!それではビッグな配当を獲り逃がすかもしれません!

9歳といっても近走のレースぶりは侮れないものがあります。8歳の暮れとなる昨年12月のギャラクシーステークス、そして今年初戦のポラリスステークスを鮮やかな末脚で連勝。ポラリスステークスでは前哨戦のマリーンステークスを勝ったフルデプスリーダーや安定した走りを見せているタガノビューティー、レディバグといった脂が乗った4歳、5歳の実力馬を破っています。

ここ2走は5着、11着と敗れていますが、2走前は上がり最速、前走も11着ながら上がりはメンバー2位で、追い込み脚質ゆえの展開に泣いたレース。終いは確実にいい脚を使っており、今が旬といえるようなレースを続けているのです。

また、このレースは9歳馬の健闘が光るレースでもあります。

【エルムSの9歳馬成績】
21年 3人 4着 ウェスタールンド
15年 7人 3着 エーシンモアオバー
15年 11人 6着 マルカフリート
14年 13人 5着 クリールパッション
12年 10人10着 キングトップガン

過去10年で9歳馬は5頭出走。12年のキングトップガンは前走で8秒以上の大差を付けられた後の参戦で参考外といえる一戦。それを除くと馬券絡みこそ15年3着のエーシンモアオバーのみですが、クリールパッション、マルカフリートは人気を大きく上回る健闘を見せ、昨年のウェスタールンドは人気を下回ったものの、最速の上がりを繰り出して僅差の4着。ベテランらしい味のあるレースを見せているのです。

今回は斤量が1キロ軽くなり、先行激化が予想されるメンバー構成。賞金の高い重賞であれば更に先行勢のプレッシャーがかかるはずで、衰え知らずの末脚に一票を投じるのも十分アリでしょう!
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