昨年の年度代表馬エフフォーリア、菊花賞と天皇賞春を逃げて圧勝したタイトルホルダー、昨年の有馬記念、天皇賞春では2年連続2着で悲願のG1制覇を狙うディープボンド、更には一昨年の牝馬3冠を無敗で制したデアリングタクトが上位人気を占めそうな今年の宝塚記念(阪神・芝2200m)。
3強、あるいは4強と目される一戦で人気の盲点と映るのが、大阪杯を制したポタジェです。
3歳の夏から4連勝をマークし、金鯱賞、毎日王冠で3着と好走。G1初挑戦となった天皇賞秋も勝ったエフフォーリアから0.8秒差の6着と健闘しました。
重賞タイトルには、なかなか手が届きませんでしたが、前走の大阪杯で重賞初勝利がG1となり、晴れてG1ウイナーとなりました。
確かに実績面では先に記した4頭には一目置かねばならないものの、ここ2走のレースぶりに大きな進化があることを見逃してはなりません。
まずは2走前の金鯱賞。昨秋の毎日王冠以来、2度目の騎乗となった吉田隼人騎手が軽快な逃げを打つジャックドールとは対象的な道中後方2番手の待機策を選択。結果はジャックドールが逃げ切るのですが、このポタジェはメンバー最速の上がりで目を見張る伸びを見せて4着。オープン入り後、久しく見られなかった切れる脚を引き出しました。
そして、前走の大阪杯。今度は逃げるジャックドールを好位で追走。先にジャックドールを捕らえに行ったレイパパレを上手に差して先頭でゴール。前走で使える脚を計っていた鞍上の好騎乗が光る一戦でした。
重賞勝ちに時間を要しましたが、元々デビューから堅実な競馬を続け、掲示板を外したのが先に触れた昨秋の天皇賞秋の6着のみ。さらに阪神コースは4戦3勝、2着1回と非常に得意としています。
■ポタジェの阪神コース成績
22/04/03 大阪杯(1着)
20/11/14 岸和田S(1着)
20/07/04 生田特別(1着)
20/06/07 1勝クラス(2着)
『黒、青袖、黄鋸歯型』の勝負服に吉田隼人騎手といえば、昨年の桜花賞や今年のヴィクトリアマイルを勝ったソダシを思い浮かべますが、ここでG1連勝となれば、このコンビも強烈な印象を残すことになるでしょう。
2022年上半期の締めくくりに新たな名コンビ誕生へ。その期待が高まるばかりです!
■関連リンク
【宝塚記念・特集】今年のテーマは復権!?多彩なメンバーが集結したレースで推せる馬は?
【宝塚記念】影の実力馬が大舞台で初G1制覇へ!先週からの流れも味方につける