前日発売終了時点で桜花賞(阪神・芝1600m)の1番人気はチューリップ賞の勝ち馬ナミュール。直線で一瞬行き場をなくしながら、外へ持ち出して楽に差し切る強い内容。1番人気となるのもうなずけるレースでした。

ただし、近年の桜花賞は1番人気がわずか1勝。昨年は白毛のアイドル・ソダシ、一昨年は無敗で3冠牝馬となったデアリングタクト、3年前はマイルの絶対女王に君臨したグランアレグリア、その前は史上最強牝馬アーモンドアイ…。近年の勝ち馬は錚々たる顔ぶれですが、いずれも1番人気ではありませんでした。さて、ナミュールはどうなるでしょうか?

この春のG1は高松宮記念、大阪杯と波乱続き。その流れで一発の期待を寄せたいのがアルーリングウェイです。

アグネスフローラ、キョウエイマーチ、ファレノプシス、マルセリーナ、デアリングタクトといった桜花賞馬が名を連ねるエルフィンステークスの勝ち馬で、その勝ちっぷりも優秀。勝ち時計の1分34秒0は、過去10年ではデアリングタクトに次ぐもので、11年の桜花賞馬マルセリーナを凌ぐタイム。1分33秒台は先のデアリングタクトとウオッカしかいない破格のタイムで勝ち上がりました。

エルフィンS勝ち馬のタイム比較
2022年 1.34.0 アルーリングウェイ(桜花賞?着)
2020年 1.33.7 デアリングタクト(桜花賞1着)
2011年 1.34.4 マルセリーナ(桜花賞1着)
2007年 1.33.7 ウオッカ(桜花賞2着)

さらに2走前の万両賞は勝ち馬とクビ差の2着惜敗。その勝ち馬はシンザン記念を勝ち、土曜日のニュージーランドトロフィーでもアタマ差の2着だったマテンロウオリオン。NHKマイルカップの有力候補と互角の競馬を見せています。

「鋭さ増し体調はバツグン!大番狂わせを演じるのはこの伏兵馬!」でも触れているように、中間の攻め気配は申し分なく、スッと好位に付けられるレースセンスも抜群。底を見せていないというのも大きな魅力です。

人気はチューリップ賞組に譲っていますが、その潜在能力は勢力図を大きく塗り替える可能性を十分に秘めた1頭といえるでしょう。
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