毎日杯(阪神・芝1800m)は、昨年の勝ち馬シャフリヤールが続く日本ダービーを制覇。過去5年だけでもブラストワンピース、インディチャンプ、アルアイン、キセキが後にG1ウイナーとなり、他にも多くの重賞ウィナーを輩出している出世レース。

過去10年のレース傾向を見てみると、非常に面白いデータがありました。なんと、前走で1番人気に推されていた馬が1勝もしていないのです!

過去10年・前走1番人気成績
(0-8-4-18/30)

今年のメンバーで前走が1番人気だったのはコマンドライン、テンダンス、リアドの3頭。ここで気になるのがコマンドラインです。

デビューから3戦2勝。毎日杯に勝るとも劣らない出世レースであるサウジアラビアRCの勝ち馬で、メンバー唯一の重賞ウイナー。ここでも上位人気必至の実力馬ですが、過去の傾向から単勝や3連単の1着で買うにはちょっと心配なデータが出ているのです。

また、キャリア3戦の馬が苦戦しているのも気になるところです。

過去10年・キャリア別成績
1戦
(0-1-1-6/8)

2戦
(3-4-1-4/12)

3戦
(1-2-2-18/23)

4戦
(3-3-3-14/23)

5戦
(3-0-1-15/19)

キャリア2戦、4戦の馬が3勝。もう1戦キャリアを積んでいる5戦も3勝しているのに対して、3戦の馬は1勝止まり。この中にはアルジャンナ(2着)、サトノアーサー(2着)、アンビシャス(3着)といった1番人気もいましたが、勝つには至りませんでした。

順調にキャリアを積んだ馬、もしくは高い素質に恵まれたフレッシュな馬が出世レースをクリアしていて、キャリア3戦の馬はその狭間で苦戦しているのです。

さらに、前走が2ケタ着順の馬も(0-0-1-5/6)と好走が少ないのも、ホープフルステークスで12着だったこの馬にとっては鬼門のデータといえます。

2つの出世レースを制してG1戦線へ挑むことができるか?過去の傾向からすると過信は禁物といえるでしょう。
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