今週から東西で開催場が替わり、関東では東京が開幕。伝統の重賞、毎日王冠(G2)が行われます。

舞台となる東京芝1800mは、スタートしてすぐにコーナーがある特殊な設計。ファンの皆さんも「前が止まらない開幕週だし、距離ロスの少ない内枠有利」と思っていることでしょう。

しかし、実際は真逆です。過去5年の《枠順成績》をご覧ください。

1枠【0.0.2.3】勝率0.0%・連対率0.0%
2枠【0.0.0.5】勝率0.0%・連対率0.0%
3枠【0.1.0.4】勝率0.0%・連対率20.0%
4枠【0.2.1.4】勝率0.0%・連対率28.6%
5枠【0.0.1.8】勝率0.0%・連対率0.0%
6枠【2.1.1.5】勝率22.2%・連対率33.3%
7枠【1.0.0.9】勝率10.0%・連対率10.0%
8枠【2.1.0.7】勝率20.0%・連対率30.0%

興味深いことに、勝ち馬は例外なく『6~8枠』に集中しています!

参考までに直近5年の出走頭数は、19年10頭、18年13頭、17年12頭、16年12頭、15年13頭と少頭数。これだけハッキリとした傾向が出るレースも珍しいですね。

開幕週なのに外枠が来る理由として、考えられる要因は以下の2点でしょう。

・理想のポジションを取りやすい
・揉まれず自分のリズムで走れる

最後に長い直線が待ち受けている東京コースでは、道中のロスを減らして余力十分に直線に入ることが大事になってきます。

19年1着ダノンキングリー(8枠)
18年1着アエロリット  (6枠)
17年1着リアルスティール(6枠)
17年2着サトノアラジン (8枠)
16年1着ルージュバック (7枠)
16年2着アンビシャス  (6枠)
15年1着エイシンヒカリ (8枠)

アエロリットのようにポンと逃げて押し切るもよし、ダノンキングリーのように直線一気に備えるもよし。毎日王冠において、自身の力を発揮しやすい条件が《外枠》なんです。

対照的に、1,2枠からは連対馬が出ていません。押し出されるように逃げた17年ソウルスターリング(1人気8着)、内で揉まれて直線では進路が塞がった16年ステファノス(2人気5着)など、人気馬も苦戦しています。

伏兵扱いをされている馬でもこれだけ有利な枠を引き当てることができれば、逆転することも決して不可能ではないでしょう。

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