いよいよ秋のGIシーズンも開幕する。
今週は日曜日に中山で、下半期のスプリント王を決めるスプリンターズステークスが行われる。
GI馬は3頭のみではあるが、今現役で考え得るスプリント戦線のトップホースが集い、秋のGI初戦から見応えあるレースになりそうだ。
その前日、土曜日には中京でも重賞が組まれている。
今年は、京都競馬場の改修工事の日程の関係で中京で行われる
シリウスステークス。
例年は阪神のダート2000mで行われているが、今年は中京のダート1900mという舞台。ゆえに、12月のGIチャンピオンズカップに繋がる一戦とも言えそうだ。
ただ、距離は短くなっても、今の中京コースは、芝は野芝の影響で速い時計が連発しているが、ダートは上がりの掛かるタフな競馬が多い印象。よって、オープン馬の争いとはいえ、ここもタフな競馬になりそうだ。
上位1・2番人気は恐らく斤量的に恵まれている3歳馬、ユニコーンステークスを圧勝したカフェファラオと、ジャパンダートダービーでは2着とカフェファラオに先着したダイメイコリーダであろう。
特にカフェファラオは、前走こそキャリアの浅さを露呈し大敗を喫したが、ユニコーンステークスの内容はずば抜けた能力を証明するだけのモノ、恐らく圧倒的1番人気に推されるはずだ。
その能力は認めつつも、やはりアッサリ敗れた前走の走りは気になるところ。その前走の敗退で人気が落ちるなら食指も動くが、圧倒的人気になるならば割は合わない。
ではダイメイコリーダか…
こちらも、今回はハナを主張する馬が多くテンから速い競馬になる雰囲気で、よりタフで厳しい競馬になる可能性がある。前受けするダイメイコリーダも、一緒に巻き込まれてしまう懸念はある。
そこで注目して見たいのは…
関西馬ながら関東の
横山典騎手が手綱を取る
アルドーレだ。
一見、浜中騎手がメイショウワザシを選んでいる様にも見えるが、実際のところは厩舎サイドから横山典騎手への打診が先。
そう、そもそも、関東の騎手ながら昆厩舎では近年でもJBCレディスクラシックを勝ったアンジュデジールや、ミスパンテールで重賞4勝など主戦と言えるジョッキー、この乗り替わりも勝負懸かっていると言っていいだろう。
アルドーレは5歳の秋を迎えるが、昨春から今春までの1年の休養などもあり、キャリアはまだ13戦、3歳馬にも劣らないまだまだ伸び盛りの若馬と言える。
それを証明するように、前走の阿蘇ステ―クスでは、向こう正面から押して押して、小回りの小倉コースで大外を捲り上げ、しかも終いまでキッチリ伸び見事1着、重賞でも勝ち負けできると思わせるパフォーマンスを見せた。
元より、東京の2100mや今回と同じ舞台の中京1900mで勝ち星を上げている様に、小回りよりは大箱コースの方が得意な類。今回のコース替わりで、さらにパフォーマンスを上げることだろう。
伸び盛りの馬に主戦ジョッキー起用、人気は3歳馬の方が集めるだろうが、このアルドーレの方に食指は動く。注目したい。
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