夏の小倉・新潟、そして北海道シリーズが終わり、今週から競馬も中央開催に戻る。
その開幕初日の重賞は、秋の訪れを知らせる秋華賞トライルの紫苑ステークスが行われる。
秋華賞と言えば、例年は2勝クラスを勝ち収得賞金1500万円あれば大概が出走可能、2勝クラスの900万組が抽選対象になる事が多く、この紫苑ステークスでも2勝馬の勝負度合いが高かった。
しかし今年は、収得賞金のボーダーが高くなりそうで、現在のところでは前述の収得賞金1500万円で抽選対象という想定。ゆえに、次週のローズステークスを含め、そのボーダーとなる1500万円の組の勝負度合いは例年とは違い比較的高い。
夏の福島で2勝クラスを勝ったミスニューヨークもそんな1頭。
管理する厩舎は、今年の2冠牝馬デアリングタクトも管理する杉山晴紀厩舎。鞍上も、デアリングタクトも一貫して松山騎手だったが、このミスニューヨークもデビューから変わらず加藤祥太騎手が手綱を取っている。
今年は牝馬2冠のみならず、既に30勝を上げている好調厩舎。その勝ち鞍のジョッキーを見てみると、複数勝利を上げているのは、デアリングタクトの松山騎手を筆頭に、松若・長岡・菱田・高倉・障害の平沢騎手、そしてこの加藤祥太騎手と、ルメールや川田騎手と言ったネームバリューの高いジョッキーでは無く、若手若しくはまだ実績の乏しい騎手ばかりだから恐れ入る。
デアリングタクトの松山騎手も、それまでは決してGIで圧倒的人気馬に騎乗するほどの存在では無かった。それでも、全てのレースで手綱を任されてきた。
先日の小倉記念で自身初重賞制覇を成し遂げた長岡騎手も、ケイティブレイブでGIの舞台でチャンスを貰って結果を出し、その流れで手したタイトルでもあった。
杉山晴紀厩舎には、若手や無名騎手を、晴れの舞台で活躍させる何かがあるのだろうか?
加藤祥太騎手は、今年デビュー6年目を迎えるが、まだ重賞勝ちは無い。彼もまた、この厩舎によって重賞制覇を成し遂げ、GIの舞台に立つことが叶うのかも知れない。
このミスニューヨークの走りは楽しみならない。
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