今年も、早いもので8月も最終週を迎える。毎年、夏競馬恒例の北海道シリーズもあと2週となった。

その北海道シリーズ、今週の重賞はキーンランドC。重賞に格上げされて以降、スプリンターズSを占う重要なステップレースのひとつとして定着している短距離重賞だ。

上位人気は、まず前走の函館スプリントSで、今回と同じ斤量58キロを背負いながらも、番手の競馬から直線は後続を寄せ付けない完勝劇を演じたダイアトニック。高松宮記念でも不利が無ければ勝っていたかも知れないGI級の能力を魅せつけた。ここを勝てばサマースプリントシリーズのシリーズチャンピオンも見えてくる一戦。

そして、昨年のこのレースでは勝ち馬ダノンスマッシュからコンマ4秒差の4着だったライトオンキュー。その後京阪杯を勝ち、今年の春にはドバイ制覇を目指し遠征、残念ながらレースをせずに帰国したが、前走のUHB賞を快勝し調子を上げてきている。

この2頭は人気通りに最有力と言える存在だが…

ジョッキー的に注目したいのは池添騎手。それはもちろん、普段は騎乗しない51キロの斤量で乗るからだ。

普段乗らないという事は、騎乗するには減量が必要という事。

池添騎手が51キロに乗ったのは、過去10年でも9回だけ。その9回中勝ったのは1回だけだが、2着2回3着3回と、馬券対象内の3着以内には66.7%の高確率。しかも、1番人気に騎乗したのは1回のみ。昨年マーメイドSで10番人気レッドランディーニで2着したのが記憶に新しいが、一昨年にはBSN賞で3番人気サルサディオーネで1着の他、8番人気馬で2着1回、同じく8番人気馬で3着も1回、複勝回収率は276%という高アベレージを叩き出している。

さすがに、滅多に乗らないだけに、勝てはせずとも好成績を収めている。

ここで騎乗するのはヤマカツマーメイド

半兄ヤマカツエースは重賞5勝の実績を上げたが、このヤマカツマーメイドも、2歳の秋に特別を勝ち阪神JFに挑戦し5着、今春もトライアルで優先出走権を得て桜花賞にも駒を進めた素質馬。

ただその桜花賞ではタフな緩い馬場が影響し最下位の大敗、その疲れが残っていたのか続く橘ステークスでは1番人気に推されていたものの6着に敗れてしまった。

以降、立て直しが図られ休養し、ここが復帰戦。相手は強くなるが、この馬自身も素質的にはヒケは取らない。

斤量的にも、冒頭の2頭は58キロと57キロ、これだけの斤量差があれば可能性は十分あるだろう。

そもそも、前述通り「51キロに乗る池添騎手」の高アベレージを考えれば、期待せずにはいられないというももの。

もちろん、減量してまで乗る池添騎手も、それだけの感触を持っていることだろう。注目したい。

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