お盆も過ぎ、今年も夏競馬は終盤を迎える。今週は、日曜日に夏競馬の中で唯一のGⅡとなる札幌記念と、小倉で北九州記念が行われる。

レース自体は今年で55回目を迎えるように歴史ある北九州記念。ただ7月の施行で芝1800m、しかも別定戦で行われていた頃は3冠牝馬スティルインラブをはじめ、ウインクリューガーやエイシンプレストンなどGI馬の参戦もあったが、距離が1200mに短縮され、しかもハンデ戦、さらに施行時期も8月半ばへと移された今は、有力馬はキーンランドCかセントウルSへ向かう事が多くGI馬の参戦は皆無、それに応じて波乱も多い重賞となっている。

そんな中で今年は、繰り上げとは言え高松宮記念を制し、今春のスプリント王となったモズスーパーフレアが参戦してきた。

ハンデは、GI馬という事もあり56.5キロと、牡馬に換算すれば58.5キロとなる事実上のトップハンデを課せられた。

これだけの斤量を背負わされて勝った馬は、ハンデ戦になって以降見当たらないが、前述通りGI馬の参戦が無いだけで、実績が無いとは言えない。

また、56キロを課せられた牝馬には、近年ではベルカントが2着、そして2008年にはスリープレスナイトが勝利を挙げている。

ベルカントと比較すれば、モズスーパーフレアの方が断然上だろう。スリープレスナイトは、次走でスプリンターズSを制している様に、GI級の能力があった。

ゆえに、例え56.5キロの事実上のトップハンデでも、評価を落とす必要はない。

まして、例年なら開催4週目に行われ、馬場も荒れて来て差し決着が多いのだが、今年は変則開催によりまだ開催2週目、先週も好時計が出るスピード決着が多く、今週もその傾向は変わらないだろう。

スピードを活かせる馬場はモズスーパーフレアにとって絶好の舞台。

昨年は斤量55キロで4着に甘んじているが、以降力を付けGI馬となって挑む今年、例えトップハンデでも今の馬場なら最有力となるだろう。秋のスプリンターズSへ向けても注目の一戦となる。

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