昨年の勝ち馬ナミュール、一昨年の勝ち馬セリフォスはともに続くG1のマイルチャンピオンシップも連勝。前哨戦として、その価値が一段と高まっている富士ステークス(東京・芝1600m)。

過去10年の傾向を見ていると、ひと際目を引くのが差し馬の台頭。そこには人気の有無を問わず、21年3着タイムトゥヘヴン、17年3着クルーガー、14年2着シャイニープリンスのような2ケタ人気の激走も見られます。

今年のメンバーを見渡して、激走の雰囲気を感じ取れるのが、エアロロノアです。

昨年の京都金杯2着以降、5戦して馬券絡みがないものの、いずれも勝ち馬からの差は1秒以内。前走の安田記念こそ後方のまま伸びを欠きましたが、10カ月ぶりの実戦だった2走前のマイラーズCは4着と好走しています。

前2走とも、セリフォス、ソウルラッシュの後塵を拝していますが、今回こちらは斤量が1キロ減。先の2頭は恐らく次走が大目標とあって、割って入るチャンスはあるはずです。

また、今回は去勢明け3走目。一般的に去勢すると激しい気性が鎮まる効果に加えて、筋肉を柔らかくする効果があると言われ、競走馬として長く活躍できるというメリットがあります。

父キングカメハメハ、祖母は秋華賞を勝ったエアメサイアで、種牡馬となってもおかしくない良血ながら、去勢手術に踏み切っただけに、そろそろ結果も欲しいところでしょう。

人気に関係なく末脚が生きる舞台。今年最高の輝きを見せる穴馬はこの馬と見ました!

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