教えてマサカツ先生!
【札幌記念】プログノーシス1強じゃない!?
先週の関屋記念は先週の当コーナーでも注目馬に挙げたトゥードジボンが逃げ切り勝ち。
最終的に3番人気になるとは思いませんでしたが、「最後に長い直線が控えているとライバルどうこうより自分の馬のリズムを優先して、他のコースほど前の馬に意識が向きにくい」とお伝えしたとおり、1000m通過59秒6のマイペースに持ち込み押し切りました。
今週の札幌記念(G2)は毎年のように好メンバーが揃い、夏競馬で最も注目を集めるレース。今年の出走予定馬を見ると、昨年の覇者プログノーシスが断然人気に支持されるのは間違いないでしょう。
しかし有力馬にとって秋の始動戦となる札幌記念は、1番人気馬にとって『鬼門のレース』。驚くべきことに過去10年で1番人気の勝利はゼロ。2011年を最後に1度も勝っておらず、現在12連敗中です。
▼1番人気馬の成績 ※過去10年
23年6着 ジャックドール
22年5着 ソダシ
21年2着 ラヴズオンリーユー
20年3着 ラッキーライラック
19年3着 フィエールマン
18年2着 マカヒキ
17年3着 ヤマカツエース
16年2着 モーリス
15年8着 トーホウジャッカル
14年2着 ゴールドシップ
これらの歴代1番人気は実績馬ばかり。賞金面の不安なく秋のG1へ出走できる立場で札幌記念に出てきました。
管理馬を送り込む厩舎や馬主サイドとして7~8分のデキで勝てれば儲けもの。ここで敗れても、理由は状態面なのでさほど気にしません。
大前提として競走馬は一度仕上げ切ってしまうと、再度ピークの状態に持って行くには休養などで立て直す必要があります。これは牧場の育成や外厩施設が飛躍的に進化を遂げた近代競馬でも同じ。なのでG1で好走実績のあるような有力馬は、札幌記念を勝つために万全の状態に仕上げてくることはほぼないと言っていいでしょう。
それは過去10年における札幌記念1番人気馬の成績が[0-4-3-3]勝率0%、連対率40%、複勝率70%という数字に表れています。特に直近2年の札幌記念は22年5着ソダシ、23年6着ジャックドールと、前年の覇者が馬券外に敗れているのも要注意でしょう。
昨年圧勝しているからといって「プログノーシスで絶対!」という安易な予想は禁物。賞金面の不安がない実績馬よりも、札幌記念を勝ちに来た馬の見極めが重要です。
今年の出走馬だと昨年2着
トップナイフは成績的にG1ではやや家賃が高く、また収得賞金5700万と天皇賞・秋に向けても確実に出走できるか微妙な立場。長期休養明けの函館記念をひと叩きされて状態も上向いており、前走の結果で評価を下げるようであれば狙い目かもしれません。
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■境征勝
元調教師。出走させる側の視点から、陣営の思惑をズバリ見抜く眼は秀逸。夏競馬も、アイビスサマーダッシュ・エルムステークス・関屋記念で推奨馬が馬券になって3週連続ヒット!
札幌記念にも、馬券のカギを握る激走候補を発見!この1頭は絶対に見逃せないぞ。