うまスクエア

サマーシリーズ第3戦、関屋記念(新潟・芝1600m)は未完の大器ディオの走りに注目していただきたい。

ソウルラッシュの半弟として早くから期待されながら、厩舎スタッフが「積んでいるエンジンは重賞級なのに直線で抜け出すとどうしてもソラを使う」と嘆く気性面から出世が遅れ、長らく条件クラスに低迷。3歳春から12戦続けて馬券内という不名誉な記録を樹立してしまった。

しかし、昨年暮れの2勝クラス1着を皮切りに3勝クラス、東風Sを3連勝。余勢を駆って臨んだダービー卿CTこそ状態下降により2ケタ着順に敗れたものの、復帰戦の前走米子Sで2着とオープンでも能力は健在だ。

この中間はサマーマイルシリーズ制覇を目指し、関屋記念1本を目標に調整。近2戦続けて騎乗した北村宏騎手は鎖骨プレート手術により休養。主戦の岩田望騎手は仏遠征中のため、実父でベテランの岩田康騎手に勝負の手綱が託された。

また意外と知られていないが石川達絵オーナーは新潟馬主協会に所属。親族の“バローズ” 猪熊広次オーナーともども、新潟馬主協会の要職に名を連ねているのもポイント。

厩舎サイドとしては馬主ゆかりのベスト条件で何としても結果を出したい青写真。関屋記念を勝てばレース賞金とは別にサマーマイルシリーズ優勝馬へ褒賞金3000万円が得られる背景もあり、本気度MAXの走りに要注目だ。