うまスクエア

先週の天皇賞春は当欄で取り上げた吉岡厩舎のブローザホーンが、5番人気で2着に好走。1番人気で3着に敗れた阪神大賞典は道中で2度の不利に加えて、今回はハミを口当たりの柔らかい「リングビット」に変更してきたことで見事一変してみせた。

そんな好調の吉岡厩舎が2週続けてG1に送り出す伏兵候補がノーブルロジャー。こちらも1番人気で勝ったメイショウタバルから6馬身差2着に敗れた毎日杯の結果を受けて、今回は評価を下げた形だ。

しかし、前走時の同馬は中間に熱発を発症。また2走前のシンザン記念制覇で出走可能な賞金は足りており、NHKマイルC(東京・芝1600m)を見すえて余裕残しの仕上げで臨んでいたのは考慮すべきだろう。

さらにレースで当時騎乗した川田騎手は「行きたがっていたので(逃げたメイショウタバルの)後ろに付けようとしたら、嫌がる素振りを見せていました。今日は特殊な馬場でしたし、適性の差ですね」と力負けで無いことを強調。

前走の敗戦を糧に今回は攻めを大幅強化。1週前追いでは栗東坂路の自己ベストを1秒近く更新する4F50秒8の猛時計をマークするなど、巻き返しムードを漂わせている。

これには厩舎スタッフも「あれでテンションが高くなり過ぎないよう調整してのタイムだからね。中間にアクシデントがあった前走時と違い、馬自身も精神的に余裕を感じる。稽古と同じ走りができれば好勝負になるよ」とキッパリ。

吉岡厩舎はNHKマイルCにアーリントンC勝ち馬ディスペランツァと2頭出しも、馬券妙味は“ワケアリ敗戦”を経て美味しいオッズで買えそうなノーブルロジャーの方だ。