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元教官・蓑田早人の蓑田塾

複雑な乗り替わりで結果を出せるか!?

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こんばんは。蓑田です。

今週のG1は大阪杯。先週G1ジョッキーの仲間入りを果たした団野大成騎手は、師匠の斉藤崇史厩舎のキラーアビリティに騎乗する。

ただ、もしかすると本人はあまり気分が良くないかもしれないね。

というのも、このレースは斉藤崇史厩舎が3頭出し。その中で最も人気があり、ファンの注目を集めているのはジェラルディーナ。この馬は主戦の福永が引退し、昨秋に乗っていた短期免許のC．デムーロ騎手もいない。鞍上が空いている状況だった。

団野からすれば、5年目で順調に成績も上げてきていて、ノーザンFの馬とはいえ、もしかしたら自分がジェラルディーナに…という気持ちがあったかもしれない。

ところが、今回ジェラルディーナに騎乗するのは、よりによって望来。団野と同期なんだよ。ルメールや川田といった騎手に取られるならまだしも、自厩舎の有力馬に同期の望来が乗るというのは悔しく感じるかもしれない。というか、見返してやるぞ！という気持ちにならないといけない。

実際、騎手たちは同期やすぐ近い先輩後輩には特別な意識がある。私もそういう相談はいくつも聞いてきたけど、対抗心や反骨心を持っている人間の方が、騎手としては上に行けるものだよ。

ということで大阪杯。ジェラルディーナの岩田望来と、キラーアビリティの団野大成。まずは同厩舎、同期対決の2頭に注目したい。これは別に望来に何か非があるという話ではないし、望来だって先週団野に先にG1を勝たれたという悔しさを持っているはず。実績を積み上げたことで巡ってきたチャンスを活かしてもらいたい。

あとは川田が乗るヴェルトライゼンデも勝ち負け候補の1頭になる。そこに松山のヒシイグアス、浜中のマリアエレーナも加えて、今週も教え子で上位独占ということになれば私としては最高だね。

もちろん、スターズオンアースとジャックドールも冷静に馬券を考えると外せないところ。今年の大阪杯はドバイに有力馬が流れたことで、かえって面白い勢力図となっている。

日曜の騎乗一覧と評価

レース	条件	馬名	評価
阪神2R	ダ1400m	ホウショウラスティ	B
阪神4R	芝2400m	ヴァリージア	B
阪神8R	ダ1800m	エルソール	A
阪神10R	芝1400m	ブルーシンフォニー	B
阪神11R	芝2000m	キラーアビリティ	A
阪神12R	ダ1200m	サイファーシチー	C

先週の競馬は色々なことがあったね。まずはドバイワールドカップの勝利。勝ったこと自体が素晴らしい快挙だし、川田は本当にすごい騎手になりつつある。

パンサラッサはサウジの時と違って、先手を取るのに苦労していたね。ああなっては逃げ馬には厳しい。ジオグリフやヴェラアズールも大敗してしまったし、サウジとドバイではダートの質が違うのかもしれない。

イクイノックスは勝って当然だと思っていたが、ああいう競馬であれだけ楽に勝つとはね。やはりルメールも大舞台で信頼できる騎手だよ。あの結果を見ると、ドウデュースが走る姿も見てみたかったけどね。

一方、日本の競馬も私にとっては感慨深いレースが続いた。高松宮記念は団野大成騎手がG1初勝利。今年も荒れるだろう、私の教え子にチャンスがあるだろうとは思っていたが、昨年の丸田に続いてくれた。2着浜中、3着丹内、4着丸田、5着望来ということで、私の教え子による掲示板独占だった。

毎日杯では角田大河騎手が重賞初勝利。これは上手く乗っていたし、本人的にも充実の初勝利だっただろうね。この後はダービーに向かうようだけど、大河がそのまま乗れるなら、大きな経験になる。以前も何度かこの話はしたが、ダービーだけは一度でも乗ったことがあるかどうかで、その後の騎手としての心構えが変わってくるんだよ。

マーチSは津村のハヤブサナンデクンが勝利。川田、津村、丹内は競馬学校20期の同期で、この代には吉田隼人、藤岡佑介もいる。私が教えた2世代目の生徒たちだが、間違いなく今は最も成功している世代だよ。


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