元教官・蓑田早人の蓑田塾
一工夫が必要な馬でどう乗るか
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こんばんは。蓑田です。
先週はプログノーシスで金鯱賞を制し、今週は火曜日の黒船賞、水曜日のダイオライト記念、木曜日の名古屋大賞典と交流重賞を3日連続で勝利。
さらに、土曜日の2Rも勝って、先週から続くJRAでの騎乗機会5連勝という記録も作った。
この通り、目下の
川田将雅騎手は絶好調そのもの。今年の連対率も未だに60%近い数字をキープしていて、全盛期の武豊騎手やルメール騎手でも見られなかったような数字になっている。
ただ、今だからこそ敢えて指摘しておきたいことがあるんだ。私の目からは、ここ最近の川田は『らしくない』んだよ。
これだけ勝ちまくっているように、下手に乗っているとかやる気がないという話ではないんだけど、どうも本来の川田らしい、ソツ無く乗ってくるところ、無駄なく競馬をして馬の実力以上の着順に持ってくるところが無いように見えるんだよ。
雑に乗っている、だと言い過ぎになるけど、大味というか、馬の力任せで乗っているというかね。最近は特に『普通に回ってくれば勝てる』という馬ばかりに乗っているので、細かい工夫をする必要すらないという考えなのかもしれないが…。
土曜日は4勝したが、そのうち単勝1倍台の馬で3勝。こういう馬はミスなく乗れば勝てるので大丈夫だろうけど、少し力が劣る馬、上手く捌いてきたり作戦を考えないといけないような馬だと今の川田では少し心配だ。10Rのジャカランダレーンのような乗り方を見るとね。
とはいえ、こういうことを話した途端に本来の上手さを見せてくれるのが今の川田かもしれないし、私も期待はしているんだけどね。日曜日は川田の騎乗ぶりに、色々な視点から注意してみたい。
例えば、5Rの
デッドリーは中内田厩舎の馬だけど、初戦が4着で休み明け。しかも大外の17番枠で、勝たせるとなると一工夫が必要だろう。こういった馬でどう乗るかだね。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
阪神3R | ダ1800m | セレクティオ | A |
阪神5R | 芝1800m | デッドリー | A |
阪神6R | 芝1200m | スリーアイランド | A |
阪神8R | ダ1200m | ワセダタンク | A |
阪神9R | 芝1400m | ダノンティンパニー | A |
阪神10R | ダ1400m | レオノーレ | A |
阪神11R | 芝3000m | ボルドグフーシュ | A |
阪神12R | ダ1800m | キタノセレナード | A |
今週はストライキがどうなるか騒がしかったようだけど、結果的には土曜日の競馬は無事に開催された。日曜日も予定通りに行われるようだね。
私が現役だった頃には何度かストライキで開催中止になることがあったが、騎手はこういう時には蚊帳の外というか、決まったことに従うだけという感じだった。もちろん、今回も騎手たちは競馬がある前提でしっかり準備はしていたはずだよ。
さて、今週の日曜日は中山でスプリングS、阪神で阪神大賞典が行われる。
スプリングSは難しい。まず、逃げ馬がこれほど多いと騎乗する騎手や、各馬の陣営も意識せざるを得ないだろう。
もちろんレースに乗る騎手たちは、他の出走馬の情報なんかは頭に入れた上で自分のレースプランを考える。今回はどの騎手も悩んでいるんじゃないかな。色々考えたところで、結局はスタートや出脚次第で臨機応変に構えないといけないんだけどね。
中山1800mは1コーナーまでの距離が短いので、コーナーに入るまでにポジション争いに決着が付くかどうかで展開が大きく変わる。個人的にはグラニットと嶋田純次騎手に腹を括って行き切ってもらいたいが、果たしてどうなるだろうか。
本命は横山武史騎手のベラジオオペラ。先行力がありつつ、逃げる形は取らずに結果を出してきたというのが今回のメンバーでの競馬で活きてくるんじゃないかな。
阪神大賞典は対照的に、順当なレースになりそうだね。ボルドグフーシュ、ブレークアップ、ディープボンド、ジャスティンパレスの順番でこの4頭まで。馬券的な意味ではブレークアップが頑張ると良いけど、あまり荒れる要素はなさそうだ。
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