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元教官・蓑田早人の蓑田塾

馬券的にも楽しみなフェアリーSの注目騎手

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皆様、明けましておめでとうございます。蓑田です。

2021年の宝塚記念からやらせてもらうことになったこのコラムも、今年で3年目。多くの反響の頂ける回もあり、ありがたい限りです。

今年も元騎手、元競馬学校教官だからこそ分かることを伝えていければと思っているので、引き続きよろしくお願い致します。

この3日間開催は日曜日の8日にシンザン記念、成人の日で祝日の9日にフェアリーSが行われる。

シンザン記念は頭数も少ないし、馬券的に楽しみがありそうなのはフェアリーSの方かな。

岩田望来騎手はミタマに騎乗するために中山に来ている。今年はG1勝ちが目標になるだろうし、クラシックのパートナー候補は多いに越したことはない。馬券的にはあまり注目している馬ではないが、結果を出せるだろうか。

ヒップホップソウルに騎乗するのは松山弘平騎手。2022年は118勝を挙げて重賞もJRAだけで9勝したが、最後の方はあまり流れが良くなかったように感じた。ヒップホップソウルはデビューから乗り続けていて大物感もある。注目したい。

ミシシッピテソーロは原優介騎手が騎乗した阪神JFで5着。今回は鮫島克駿騎手に乗り替わる。これはオーナーとの関係のようだね。克駿も今年こそはG1という立場だが、京阪杯を勝ったトウシンマカオでの高松宮記念はチャンスだろうね。

フェアリーS以外だと、日月の岩田望来騎手は日曜中京8Rのバイス、月曜中山6Rのフェローチェに注目。フェローチェは寺島厩舎の馬だが、岩田望来騎手に合わせて中山に連れて行っているそうだ。

日曜の騎乗一覧と評価

レース	条件	馬名	評価
中京2R	ダ1400m	レッドカフラー	B
中京5R	芝2200m	コパノサントス	C
中京7R	ダ1200m	パルフェアンジュ	C
中京8R	ダ1900m	バイス	A
中京10R	芝1400m	カバーガール	B

月曜の騎乗一覧と評価

レース	条件	馬名	評価
中山6R	ダ1800m	フェローチェ	A
中山9R	ダ2400m	ダノンピーカブー	B
中山10R	芝2200m	リリーピュアハート	B
中山11R	芝1600m	ミタマ	B
中山12R	芝2000m	イヴニングスター	B

さて、5日には中山と京都で金杯が行われたが、中山金杯は昨年関東リーディングを獲得した戸崎圭太騎手が、京都金杯は昨年自身初の年間100勝を達成した岩田望来騎手がそれぞれ勝利した。昨年活躍した騎手が、今年も引き続き…と思わせるような結果だったね。

そして、京都金杯である意味話題になったのがノリ、もとい横山典弘騎手だった。

1番人気のマテンロウオリオンに騎乗していたが、レースはいわゆるポツンと呼ばれている形になり、あれで勝負になるはずもなく13着に敗れた。競馬ファンからすると、見慣れた光景なのかもしれないが…。

この機会に私の思うところを述べておくと、

あれは騎手たちの間でも「考えられない」というのが正直なところだよ。良い悪いのレベルではなく、どうしてああなるのか、騎手をやっていた人間としても想像が付かない。

もちろん、本人の中では何かがあるんだろうけど、元々が“感性”でここまでの実績を残してきた騎手だからね。天才の思考は凡人には分からないというが、その最たるところだよ。

ノリの兄貴の横山賀一がちょうど私と一緒に競馬学校の教官をやっていたから、ああいう面についても何度か聞いたことがあるんだよ。ところが、賀一がノリに聞いても、アレのことはハッキリ説明してくれないんだそうだ。

あれだけシッカリ乗れる騎手が、なんでああいうレースをしてしまうのか。お客さんが見ている前で、オーナーさんが高いお金を払って所有して、厩舎も頑張って育ててきた馬で、それで『競馬に参加しない』というのは、普通は怖くてできないんじゃないかと思うけどね。

勝つ時は勝つといっても、ああいうことを何回繰り返しても重用してくれる調教師やオーナーがいるというのも不思議なものだが…。昆貢厩舎なんかは一旦落ち目になっていた時期のノリを手助けした恩人のような厩舎なんだけどね。

それこそ、ホープフルSでは同じ昆貢厩舎のトップナイフでハナを切って、あと一歩でG1勝ちまでいった訳で、それが年が明けた途端にあれを見せられるんじゃね…。

正直、ちょっと京都金杯はいくらなんでも印象が悪すぎたと思うよ。本人は開き直ってるのかもしれないが、今年はいよいよ成績を維持できなくなっても不満は言えないよ。

なんて、苦言を呈した途端に勝ちまくるのが横山典弘という男なのかもしれないけどね。本物の天才というのは、外野が何を言っても関係ないんだ。


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