元競馬学校教官・蓑田早人の蓑田塾

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らしくない近況から脱却できるか…!?

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こんばんは。蓑田です。

今週はJRAのG1こそ中休みだったが、木曜日にJBCがあって土日は東西で4重賞。ある意味ではG1の週より忙しかった(笑)

土曜日の2歳重賞は荒れたね。勝ったのが横山武史と石橋脩だったのは良かったが、ちょっと想像しにくい結果だった。京王杯2歳Sのロンドンプランは状態面が本当じゃなかったような気がしたので、立て直した次走に改めて注目してみたい。

日曜日は東京でアルゼンチン共和国杯、阪神でみやこSが行われる。

まずはアルゼンチン共和国杯。このレースはキラーアビリティやヒートオンビートも有力で混戦模様になっているけど、個人的には菱田裕二騎手とテーオーロイヤルのコンビを応援したい。穴で狙うならユーキャンスマイルとマイネルファンロン。ただ、あまり馬券を獲り切る自信はないレースかな。

逆に、阪神のみやこSはこうなったら面白いという決着が2パターン、ハッキリ見えているんだ。

一つが“横山家のワンツースリー”だ。横山和生騎手がオメガパフューム、横山武史騎手がウィリアムバローズ、そして父・横山典弘騎手がハピ。この3頭で1~3番人気になる可能性もあるんだって?それなら普通にあり得そうだね。

もう一つは私の教え子によるワンツースリー。具体的には和生、武史に加えて川田将雅騎手のタイセイドレフォン、藤岡佑介騎手のクリンチャー、松若風馬騎手のタガノディアマンテで5頭。こっちで決まると高配当の目もありそうだ。

川田はJBCが3つとも上手くいかず、天皇賞のダノンベルーガは3着、先週土曜のアルテミスSも上手く乗れず2着止まり。9月のローズSを最後に重賞勝利がなく、勝ち星自体は伸ばしているとはいえ最近らしくない感じになっている。

日曜日は今年の川田としては珍しく9鞍に騎乗する。みやこSも含め、勝ち切ることを意識した競馬を見せてもらいたいね。メイン以外で馬券妙味がありそうなのは、競走中止明けの分で人気を落としそうな12Rジュンブルースカイだろうか。


日曜の騎乗一覧と評価

レース条件馬名評価
阪神2Rダ1400mディキシーガンナーA
阪神3R芝2000mフリームファクシA
阪神5R芝2000mポルトドールB
阪神6R芝1600mカフェノワールB
阪神8Rダ1200mイプノーズB
阪神9Rダ1800mエルデストサンA
阪神10R芝1200mジャスパージャックA
阪神11Rダ1800mタイセイドレフォンA
阪神12R芝1600mジュンブルースカイA


先週の天皇賞・秋は見応えのあるレースになったね。

ある意味でレースの主役となったのはパンサラッサ。大逃げであと一歩の2着となった訳だが、展開的には2,3番手で最初は競っていたバビット、ノースブリッジがレースを落ち着かせようと先に退いたのが大きかったね。

あそこでパンサラッサと吉田豊が後続の誘いに乗らず、スーっと離して大逃げの形に持ち込めたことが100%のレースができた要因だろう。

ジャックドールも、もしかしたらパンサラッサを追い掛けて後ろの馬群とは離れた単独の2番手を取れたら良かったのかもしれないが、ああいう展開になるとその決断をするには度胸がいる。今回はパンサラッサの組み立てと覚悟が上だったということだろう。

ジャックドールは他の有力馬と同じ位置からの追い比べになって伸び負けてしまったが、逆にこの展開で力を出しやすかったのがイクイノックスだった。あの馬は今までも決め手勝負でやってきた馬。パンサラッサとの距離感は意外だったかもしれないが、前に目標を置いて差し切りを狙う競馬はピッタリだった。

シャフリヤールはちょっとだらしなかったね。この展開ならイクイノックスと並んで鋭く伸びてくるかと予想していたが…。とにかくパンサラッサの作戦勝ちと、それを差し切ったイクイノックスの強さが際立ったレースだった。

あとは、私の立場としてどうしても見逃せないことがあったんだ。それが2コーナーでのノースブリッジとマリアエレーナのこと。松山とマリアエレーナはかわいそうだったね。

当日の映像では分かりにくかったけど、終わった後に改めてパトロールを見て、岩田はなんであんな騎乗をするのかなと、正直腹が立ったよ。

あんなのは考えられない乗り方で、騎乗停止が2日というのも軽すぎる。一体裁決でどんな言い訳をしたら2日で済むんだって感じだよ。

今はJRAのホームページなんかでもパトロール映像は確認できるので、あの出来事をよく知らないという方は見直してもらいたい。岩田が内に寄せて、松山をラチより内側まで押し込んでいるところだ。

あれはどう見ても馬の癖で斜行してしまったとか、不可抗力のものじゃない。明らかに岩田が自分の意志で故意に寄せていっているからね。本人が何を考えていて、レース後にどういうことを話したかは知らないが、私から見たらあれは害意があったようにしか見えないよね。

その前に松山もちょっと外に膨れるところがあったが、なおさらその仕返しであんな幅寄せをやったように見えたよ。ハッキリ言って、あんなことをG1でやるジョッキーを乗せちゃいけないと思うね。

この件はひとまずこの辺りにしておくけど、マリアエレーナはあの不利で完全に参考外。岩田の道具にされたノースブリッジだって可哀想だよ。松山に関しては、JBCクラシックをテーオーケインズで勝てて良かったけどね。




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蓑田早人・プロフィール

卓越した騎乗技術を武器に、騎手として北海道などローカル開催を中心に活躍。引退するまで、日本騎手クラブ副会長を務めるなど騎手の地位向上にも尽力。その後、競馬学校の専任教官へ就任(石橋脩騎手ら第19期生より指導を担当)。川田将雅騎手、松山弘平騎手をはじめ、吉田隼人騎手、三浦皇成騎手、藤田菜七子騎手など教え子が多くいる。

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