元教官・蓑田早人の蓑田塾
大事なお手馬でどんな結果を出すか…
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こんばんは。蓑田です。
オールカマーにはデアリングタクトと松山弘平騎手、テーオーロイヤルと菱田裕二騎手といった“現役一番のパートナー”という感じのコンビが出走しているが、私は
伊藤工真騎手と
ロバートソンキーのコンビも応援してやりたいんだ。
伊藤工真は三浦皇成と同期の24期生。皇成はデビュー前からズバ抜けていたが、工真も学校での成長が素晴らしくて、私としてはそれなりに活躍できるんじゃないかと密かに期待していたんだよ。
ただ、その現状は競馬ファンも知る通り。目立った活躍ができないまま、中堅、ベテランという立場に近付いてきてしまっている。
1年目は10月に挙げた1勝だけだったが、2年目と3年目は周囲の支えもあって、2年続けて700鞍前後もレースに乗せてもらっていた。実績のない美浦の若手がこれだけ多くのチャンスを与えられるということは滅多にないんだよ。
しかし、2年目は669戦23勝、3年目は734戦17勝。勝率は3%前後の数字しか残せなかった。この2年間で結果を出せなかったことで厳しい状況に追い込まれてしまい、それ以降は乗鞍も減り、年間10勝できるかどうかの立場に落ち着いてしまった。
工真については、預けた古賀史生先生ともどうやったら大成させられるか頻繁に話し合ったものだが…。
一つ覚えているのが、具体的なレースは思い出せないが、確か1年目の後半に追い込みで凄い脚を使って上位に来たレースがあってね。それ以降工真は差す競馬、末脚を活かす競馬にこだわりすぎるようになってしまったんだ。
成功体験というか、末脚の魅力に取りつかれてしまったというか。とはいえ、競馬は前に行ける方が有利なのは間違いないし、減量がある時期はなおさら前に行った方がいいに決まっている。
この件は厩舎や周りの騎手もアドバイスというか説得をしていたと思うけど、工真が自分の考えを曲げなくてね。私としてはこれもチャンスを貰っていた時期に結果を出し切れなかった一因になったんじゃないかと思っているんだ。もったいなかったね。
そんな工真だが、ロバートソンキーは現役馬で唯一重賞を勝つチャンスがある大事なお手馬。
林徹調教師は厩務員過程で工真と同じ時に学校にいて、ロバートソンキーを含めて工真に良い馬を任せてくれるのはその頃の縁もあるそうだ。日曜に騎乗する3頭は全て林徹厩舎なんだね。
今回は相手があまりに強力なので勝つまでは難しいと思うが、善戦を続けていれば、後々中距離のG3辺りで人馬ともに重賞初勝利があっていいと期待しているよ。
ただ、メインの馬券はデアリングタクトからが妥当かな。ロバートソンキーは別口で複勝を買って観ているような感じで…(笑)
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
中山4R | ダ1200m | ミサイルビスケッツ | B |
中山6R | ダ1200m | ブロードマリー | C |
中山11R | 芝2200m | ロバートソンキー | A |
先週はクラシック三冠目のトライアルとなるローズSとセントライト記念が行われたが、セントライト記念の方はレベルも高く、私の見立て通りの結果になった。
アスクビクターモアは春の実績馬として負けて強しの競馬だったが、それを負かしたのはやはり初対戦の素質馬ガイアフォース。離されたとはいえ3着のローシャムパークにも素質の高さを感じたし、上位馬たちは菊花賞でも楽しみじゃないかな。
ローズSの方は、2着のサリエラが思っていた以上に強い内容だった。勝ったアートハウスは川田も上手くポジションを取って順調勝ちだったけど、サリエラはよくあの位置から伸びてきたと思うし、収穫の大きいレースだったんじゃないか。
ただ、秋華賞は直行組が強いので、次はそことの力関係が問題になりそうだ。あと、サリエラは既に放牧に出てしまっていて、秋華賞に出るかどうかは分からないようだが…。
そして、今週は菊花賞に向けてのもう1つのトライアル、神戸新聞杯が行われる。
セントライト記念と同じく、春の実績馬に対して夏に力を付けてきた馬がどれだけ迫れるかという構図だね。すなわち、中心はダービー5着のプラダリアだろう。
神戸新聞杯の方は、セントライト記念のガイアフォースやローシャムパークのようなレベルの馬はいないと見ている。その意味でプラダリアは先週のアスクビクターモアより信頼できると思っている。鞍上も先週取り上げて活躍してくれた池添謙一騎手だからね。池添は来週もメイケイエールでの大仕事が控えている。
プラダリアの相手候補はパラレルヴィジョン、ヴェローナシチー、ボルドグフーシュ、レヴァンジルといった辺りかな。あとは、今週から復帰する岩田望来騎手が騎乗するアスクワイルドモアにも注目しているよ。ダービー初騎乗のお手馬だから気合も入っているだろうからね。
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