元教官・蓑田早人の蓑田塾
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こんばんは。蓑田です。
福島で行われる
ラジオNIKKEI賞。そこで手塚貴久厩舎の
ソネットフレーズに騎乗するのが
津村明秀騎手だ。
この馬はデビューからの2戦がルメールで、前走のNHKマイルCは武史が乗っていた。ただ、ルメールは海外に行っているらしく、武史も今は北海道滞在。こういう形で津村辺りに良血馬が回ってくるのが夏競馬でもあるので、チャンスだと思ってもらいたい。
ただ、今回はメインのラジオNIKKEI賞より気になるレース、というか馬を見つけてね。
ソネットフレーズの最終追い切りで併せ馬をしていたゼッケン番号154の2歳馬。ソネットフレーズよりもこっちの2歳馬の動きに目が行ってしまったんだよ。それくらいこの時期の2歳馬としては素晴らしい動きをしていた。
調べてみたところ、この馬が
5Rの新馬戦に出走する
フロムナウオンだった。この馬ももちろん手塚厩舎で、最終追い切りはフロムナウオンの方に津村が乗っていたんだね(ソネットフレーズは1週前に津村騎手が騎乗し、最終追い切りは嶋田純次騎手)。
ソネットフレーズの追い切りを見ていた時には馬名もデビュー予定も知らなかったので、今週の日曜にデビューすると分かってビックリしたが、確かにこれだけ動けていれば今週デビューで当然。メインの前に、まずは新馬戦のフロムナウオンの走りに注目したい。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
福島1R | 芝1800m | クールムーア | B |
福島5R | 芝1800m | フロムナウオン | A |
福島7R | ダ1700m | ヴェストヴォーグ | C |
福島10R | 芝1200m | ステラダイヤ | B |
福島11R | 芝1800m | ソネットフレーズ | A |
福島12R | ダ1150m | サンフィニティ | C |
先週の宝塚記念はタイトルホルダーの強さが際立つレースになったね。後で和生本人から聞いたんだが、スタート直後に押して出ていったのは、パンサラッサに余計に脚を使わせるための作戦だったそうだ。
ハナを切るつもりはなく、自分が行く気を見せればパンサラッサもムキになって自分を交わすために脚を使ってくれるだろうと考えていたそうだ。結果的には全くその通りの展開になって2番手に収まり、あのペースを楽に抜け出してレースレコード。人馬ともに、本当にこの春に成長したよ。
さて、今週からは福島と、今年も変則開催で小倉。夏競馬が本格的にスタートする。日曜日の小倉メインとして行われるCBC賞は注目だね。
なんといっても今村聖奈騎手と角田大河騎手の重賞初騎乗。最初は今村がシホノレジーナの予定だったようだけど、斤量の関係などで騎手の入れ替わりがあってテイエムスパーダに今村、シホノレジーナに大河という形になったようだ。
シホノレジーナは普通に考えると厳しいが、テイエムスパーダは鞍上の注目度や軽ハンデもあり、当日1~2番人気の可能性もあるようだね。いくら今村でも重賞初騎乗でイキナリ勝てるほど甘くはないと思うが、今年はこれといった強敵もいないし、焦らず乗れば2、3着はあるかもしれない。
今村は土曜日に1つ、大河は2つ勝っていて、今のところ今村が17勝、大河が12勝。デビューから4カ月で重賞初騎乗を叶えただけあって、しっかり成績を残している。
ただ、元教官の視点からすると、今年の新人騎手たちは「あまりにも格差が開き過ぎている」というのが心配なんだ。今村と大河はしっかり乗って、結果を出して、良い馬を任せてもらって、という好循環だけど、その裏で、ほとんど騎乗機会すらなくまだ未勝利という騎手も何人かいるんだよ。
もちろんデビューした騎手が全員大成できる訳じゃないし、次第に差が付いていくのは勝負の世界として仕方ないが、デビューして数カ月の間にここまで上下差が開いてしまっている世代というのは経験がないかもしれない。
川端や土田はこのままじゃ1勝もできずに引退することになるんじゃないかと心配になるし…。ある程度その辺りは自業自得という面もあるし、自分のことは自分で何とかしないといけないんだが、1年目のこの時期くらいは周りが助けてあげることも大切なんじゃないか、とおせっかいながら親心でそう思ってしまうよ。夏競馬の間に何とか頑張ってもらいたい。
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