元教官・蓑田早人の蓑田塾
普通に乗れば好勝負!
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こんばんは。蓑田です。
先週は栗東の大久保友雅騎手が初勝利を挙げた。彼は学校にいた時からちょっと体重のことで悩んでいたので、そういうところで失敗しないように気を付けながら頑張ってもらいたい。
土曜日は美浦の西塚洸二騎手が今年4勝目を単勝86.3倍の大穴馬で挙げた。美浦の新人では西塚が一歩抜け出したかな。障害の小牧加矢太騎手も人気薄で惜しい2着だったね。出だしは心配が多かった今年の新人だけど、ようやく自分らしい騎乗ができるようになってきた。
そして、先週目立ったのが
今村聖奈騎手。土日の新潟で3勝を挙げ、あっという間に角田大河騎手を追い越してしまった。
私が見てきた女性騎手では間違いなく今までで一番という話は以前にもしたけど、デビューしたての3月は実戦に行って上手く乗れないことが多かった。そこからようやく本来の騎乗ができるようになってきたというところかな。
本当にしっかり乗れているし、これで4キロ減なんだから、どの陣営も喜んで乗せたがるよね。今は普通の中堅ジョッキーと同じくらいの技術があると言っていい。
ただ減量があるだけじゃなく、今は減量の利点を活かした乗り方ができているからなお良いんだ。
特に最近良くなった点が、道中とラストスパートの切り替えなんだ。最初はしっかり手綱を短くして捕まえて乗って、仕掛ける時に手綱を緩めて長めに持ち換えている。手綱の長さや肘の位置を見ると分かりやすいと思うけど、この切り替えが上手くできると馬に余計な負担が掛からないんだよ。
今のところはケチを付ける点も見当たらないし、とりあえず今の騎乗を続けていれば結果は付いてくるだろうね。
土曜日は最高が4着だったが、日曜日も新潟で7鞍に騎乗する。
8Rの
サトノスライヴは連闘。先週の勝負になる馬の中で、唯一上手く乗れなかった馬だった。今村が何かを失敗したのではなく、最内枠がアダになってポジションが取れず、直線も苦しいところに入って減量の活きないレースになってしまったということだけどね。
今回も内目の枠だが、頭数は減るし先週の反省を活かしてもっと前に行くだろう。普通に乗れば勝てそうな馬なので、1週遅れで改めて。あとは
3Rの
タマモエイトビート。デビュー初日の3月5日に乗って4着だった馬だが、その時とは違う。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
新潟1R | ダ1200m | メメスカーレット | B |
新潟2R | 芝1400m | クインズコスモス | B |
新潟3R | ダ1800m | タマモエイトビート | A |
新潟6R | ダ1800m | メトリカルセオリー | B |
新潟7R | ダ1200m | ジュランド | B |
新潟8R | ダ1800m | サトノスライヴ | A |
新潟12R | 芝1400m | メイショウコミチ | B |
今週はオークス。そして来週が日本ダービー。この春の東京G1はNHKマイルカップ、ヴィクトリアマイルも上位混戦だったが、今週のオークスも確固たる主役と呼べる馬がいないレースになっている。
1番人気は桜花賞4着馬のサークルオブライフになりそうだけど、私の見方は少し違うかな。桜花賞を勝ったのに評価が上がってこないスターズオンアース、この馬の強さは本物だと思っている。
桜花賞は内が有利なレースになって恵まれたとも言われているが、スターズオンアースは直線半ばまで進路取りに苦労していたし、内からパーソナルハイにブツけられる場面もあった。同じ内からの競馬でも、至ってスムーズだったウォーターナビレラとは価値が違う。サークルオブライフのことを「負けて強し」というなら、スターズオンアースは「勝ってさらに強し」だよ。
そして、ナミュールも桜花賞は10着とはいえ0.3秒差。同じような競馬をしたサークルオブライフより伸びなかったことを疑問視されているけど、人気を背負っていた分で先に仕掛けたのが響いた感じ。サークルオブライフに被せようとして余分に外を回ったのがね。桜花賞の10着で底が見えたとは思えない。
サークルオブライフも悪くないが、個人的な期待度はスターズオンアース、ナミュール、サークルオブライフの順番かな。別路線から挙げるならスタニングローズが一番で、エリカヴィータがその次。アートハウスはここまで注目されているのが少し意外だけど、川田が選んだところとか、血統的なところが人気なのかな。
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