元教官・蓑田早人の蓑田塾
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こんばんは。蓑田です。
今週取り上げるのは土曜日の福島でデビュー通算100勝を達成した
菅原明良騎手。
35期生は菅原明良の他に岩田望来、斎藤新、団野大成、亀田温心と粒揃い。私が担当した中では川田、吉田隼人、藤岡佑介、津村、丹内らの20期生が一番だが、35期生も10数年後には競馬界の中心に君臨するような世代になるかもしれない。
まず、菅原明良は所属した高木登厩舎との相性が良かったと思っている。菅原明良を高木登厩舎に紹介したのは横山賀一の方で、実を言うと高木調教師とはあまり関わりがないのだが、本人の性格と厩舎のスタイルが合っていたようだ。
菅原明良はちょっと図太いところがあって、甘やかすより厳しく育ててくれる高木調教師が良かった。成績が伸びて周りがチヤホヤしてくれるようになると、自分の力を過信したり図に乗ってしまって成績が落ちる騎手も少なくないが、高木調教師が律してくれているから右肩上がりで100勝まで到達できたんだと思うよ。
技術的には学校に居た頃からしっかりしていた子だったが、私が教えてきた経験だと、ココが凄いと思えるような飛び抜けた長所が1つある子は騎手になってからも伸びることが多い。
菅原明良の場合は鞭の持ち替えが凄く上手だった。見ている側のファンからだと些細なことに感じるかもしれないが、一瞬の進路取り、コンマ1秒を争うレースでは大切な技術。
ちなみに、鞭の持ち替えが特に上手かったもう一人が横山武史。とにかく、これに限らず特に光る何かを持っている子は楽しみだ。
もう一つ、菅原明良は人の話を真剣に聞けるのも長所。こっちは三浦皇成以来、そう感じたな。特別戦や重賞でも既にちゃんと乗れているので心配はしていないが、減量が無くなっても勝ち星はどんどん増えると期待しているよ。
今週の日曜日は9鞍に騎乗。9Rから11Rの特別戦にも全て乗っていて、色々な厩舎から信頼されているのが分かる。
このラインナップなら日曜のうちに101勝目を挙げて、減量が取れるのもほぼ確実だろう。
菅原明良の日曜一番で特に落とせないのは4Rの
ノーブルパレス。コンビを組んでから4着、2着、2着と初勝利まであと一歩。この時期の3歳未勝利馬は1着と2着じゃ大違いなので、相手に恵まれた福島の最後で勝たせてやりたいところだね。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
福島2R | 芝1800m | イエローブーケ | B |
福島3R | ダ1700m | エクレルシー | B |
福島4R | 芝1200m | ノーブルパレス | A |
福島5R | 芝1800m | パーカッション | A |
福島6R | ダ1150m | プロバブルチェンジ | B |
福島9R | 芝2600m | リアム | A |
福島10R | 芝1200m | ロジーナ | B |
福島11R | 芝1200m | ヴェスターヴァルト | A |
福島12R | ダ1150m | ショウナンアニメ | A |
先週の七夕賞は1着が戸崎騎手、2着がデムーロ騎手、3着が岩田康誠騎手ということで、教え子ではない騎手のワンツースリーという結果になった。
レース自体も思ったよりすぐに隊列が決まってペースが落ち着き、中盤の動きも少なくて騎手目線だとあまり面白いところのない前残りになった。先行馬が多いと調教師から無理するなと指示が出たり、騎手が自分で控えた方が得だと考えたりして、今回のような展開になることがある。上手かったのは戸崎騎手とデムーロ騎手の二人だけだったというところかな。
ただ、教官として結構お世話になっている小桧山悟調教師が久しぶりの重賞勝利と通算200勝を七夕賞で達成したことは嬉しかった。
現在は山田敬士騎手と原優介騎手の二人を預かってくれているが、山田は成績や技術面で騎手としてデビューさせていいのかギリギリのところを小桧山調教師が「俺が面倒を見てやるから!」と事情を聞いたうえで手を挙げてくれて、無事に卒業させられたという経緯がある。
原優介も最初に行った厩舎で上手くいかず、デビューから半年も経たないうちに出ることになったが、その時にもいち早く動いて引き受けてくれたのが小桧山調教師だった。
しかも、その時は小桧山調教師自らちゃんと山田に相談して、「こういう事情があって原優介を引き取ろうと思うが、主戦はお前のままだから、それで受け入れてくれるか?」って話をしたそうだ。この世界の常識からすると、何回りも下の若手騎手にちゃんと相談して物事を決めること自体が凄いことだよ。
27年目でやっと200勝というと厩舎経営に成功しているとは言えないのかもしれないが、会うといつも楽しそうにしているし、馬よりも人を育てる方が好きなのかもしれないな。
小桧山厩舎を出て調教師になった人間も2、3人いるし、預かっている馬もほとんどは長く付き合いのある個人馬主の馬。日ごろから「夢を追い掛けてる若い子が好きなんだ」と言っているほどで、本当に人と人との繋がりを大事にしている人。
相撲の後援会をやっていたり、写真が趣味で菜七子の川崎でのデビューの時には馬を使っている訳じゃないのに「今日はカメラマンやるんだ」と趣味で競馬場に来ていたり、なにかの写真集を出していたり、普通の調教師とは違って、人生全体を楽しんでいるような感じ。変わった人だけど、成績だけじゃ計れない魅力がある人だよ。
てな訳で、トーラスジェミニが勝ってくれて嬉しかった、という話。定年も近付いているが、重賞やG1でもっと脚光を浴びるようになると良いな。あとは山田と原がもうちょっと成績を伸ばしてくれれば言うことないんだが…(笑)
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