元教官・蓑田早人の蓑田塾
勝つためには何がベストか
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こんばんは。蓑田です。
続けて紹介してきた35期生から、今回は
小林凌大騎手。競馬学校の教官をしている小林淳一の次男だ。成績的には、活躍の目立つ35期生の中では遅れを取っているというのが正直なところ。菅原明良が凄すぎるだけで、美浦の若手は最初は苦労することが多いんだけどね。
騎手としては、技術的な面よりも自分をアピールするところを磨いてもらいたいんだ。真面目過ぎるところとか、自分の中にこもってしまって周りから見ると何を考えているか分からないようなところがあって…。
それでなかなか厩舎との繋がりが広がらなかったりというのがあってね。そこは小西厩舎の兄弟子になる田辺とか、丸山の明るさを見習ってほしいよ。丸山は根本厩舎だけど、小西厩舎と近いのでよく遊びにきてたんだよ。
レースでも下手な訳じゃないけど勝ちに行く意欲に欠けるというか。普段の姿を見ているからそう感じてしまうのかもしれないけど、レースを自分のモノだと思って乗れていない感じがするんだよな。
こうやって改めて話してみると、あまり良い事が言えないね。とはいえこのまま埋もれていってしまっては悲しいので、すぐにでも電話してアドバイスというか、喝を入れてやろうかな。何週間か経って“最近存在感が出てきたな”と感じたら、それは私の電話が効いたんだと思って下さい。
ということで、現状の小林凌大を馬券で狙う機会はあまり多くないんだが、日曜日は1頭良さそうな馬がいる。
小倉2Rの
タッカーシルバーは上手く乗れば勝ち負けになりそうだ。
鈴木伸尋厩舎の馬で、ここまでの2戦は横山武史が乗って2戦とも5着。今回はローカルの小倉に回ったので小林凌大にチャンスが巡ってきた。
1200m戦になるし、3キロ減を活かしてハナを切りたいところではあるが、このレースは他にも若手騎手が乗って前に行きたそうな馬が多い。スタートを決めて前に出ようとして、そこで他馬に競られた時に冷静な判断ができるかどうか。勝つためには何がベストか、その判断をしっかりしてもらいたいね。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
小倉1R | ダ1700m | メロディーフェア | B |
小倉2R | 芝1200m | タッカーシルバー | A |
小倉3R | ダ1000m | キョウエイゾロ | C |
小倉5R | 芝1200m | ビップジャスミン | C |
小倉6R | 芝1800m | リュウキュウカリー | B |
小倉7R | ダ1700m | シングンジョーイ | C |
小倉8R | 芝1200m | ホウオウエンジェル | B |
小倉12R | 芝2000m | ウインアステロイド | B |
今週は開幕週の東京とBコースに替わる中京でそれぞれG3が行われる。色々と見どころがありそうなのはシルクロードSの方かな。
前日オッズで1番人気になっているのはメイケイエール。そのレースぶりに関しては以前もこのコラムで触れてきた馬だ。スプリンターズS4着以来の競馬になるが、もう競馬ファンだってこの馬の難しさは分かっているはず。ゴールドシップのように、やらかしたら仕方ないと割り切って馬券を買っているファンもいるかもしれないね。
ただ、今回は今までより良い競馬ができる可能性があるんじゃないかと個人的には思っている。まずは左回りの中京になること。レースで左回りを走るのは初めてになるが、左回りの方が乗りやすそうな印象があるんだ。
そして、内枠に入ったこと。以前は周りに馬がいるとムキになって引っ掛かるような面があったが、それはマシになってきている。そこで今回内枠を引けたので、池添がどう乗るかだよね。
外枠だと選択肢が少なくなるけど、内枠だったら色々な作戦が考えられる。2度目の騎乗になる池添も腕を見せようと戦術を考えているはずだから、今回は面白いと思うよ。
てっきり人気の中心はカレンモエとビアンフェの2頭だと思っていたけど、ビアンフェはこの成績なのに人気を落としているのが不思議だね。
あとは先週取り上げた35期生の亀田温心。先週は土日とも小倉だったけど、今週は師匠の北出成人厩舎のエーポスで重賞に参戦する。年始の中山金杯では斎藤新が師匠の安田隆行厩舎のレッドガランで重賞を勝ったけど、師弟コンビで重賞を勝つというのは、特に若手騎手にとっては特別なことだよ。
エーポスは初騎乗だったラピスラズリSを勝たせて、自らチャンスを掴んだ形。同じ路線には初重賞勝ちのレイハリアもいるけど、勝って高松宮記念でどちらに乗るかを悩むくらいになるといいね。
2年目を迎えてグンと伸びてきた横山琉人も相変わらず好調。日曜日も午前中のレース、どこかで見せ場を作れそうな感じがする。そして、あと1か月で後輩の38期生も騎手デビューを迎える。この世代は直接指導をした訳じゃないけど、面接に立ち会ったりして皆のことは知っている。またデビューが近付いたら何か話すことにしようか。
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