元教官・蓑田早人の蓑田塾
悔しさを晴らす会心の騎乗に期待!
こんばんは。蓑田です。
永野猛蔵騎手の引退が発表された。
私のところにも全てではないが事の経緯というのは伝わってきていたが、最後は本人の辞めるという意志が固かったようだ。
正直言って、今回のことが明らかになるまでは、至極真面目で人として非の打ちどころのない人間だと感じていただけに残念なところは大きいし、裏切られたという気持ちも少しはあるよ。
永野のことは色々な人たちが説得していたようだが……
騎手としてデビューするまでに競馬学校で色々な人が色々なことを教えてきた訳で、デビューしてからも所属厩舎など周りの人々、騎手の先輩などに助けられ、元を辿れば騎手になるという夢を支えてくれた両親、家族の存在もあるだろう。
それを、こういった問題を起こして、放り出すように辞めてしまうのは残念だよ。騎手というのは勝ち負けを争う職業でもあるので、本人の気持ちが切れてしまったのならどうしようもないのだけどね。
また、この件に関連して佐々木大輔騎手と横山琉人騎手も騎乗停止に。
本筋の裁定委員会とは別の制裁だったので1か月で済んだが、ここまで色々な不祥事が起こり続けている中で、1か月後に戻ってきて、何事もなかったように騎乗依頼が来るとしたら、いい加減甘いのではないかとも思う。
永野の引退、佐々木の騎乗停止、そして一連の問題全体は、若手騎手の成長で盛り上がっていた競馬界にとっては大きな損失ではあるが、6人が騎乗停止になった去年のことがありながら、今年もこういった事態が続いているのには、引き締めが足りないのではないかと感じてしまう。
元教官・蓑田が厳選!
日曜一番【C.ルメール】
先週のエリザベス女王杯はスタニングローズが勝利し、1番人気のレガレイラは力を出し切れずという敗戦になってしまった。
目立ったのは直線で狭くなって他馬と接触したシーンだが、本当のポイントはその前、4コーナーで内に行ってしまったことだと思う。あれはルメール騎手らしくなかったね。
普段のルメール騎手なら、力のある馬に乗っているのならなおさら、少し待ってホールネスを先に行かせてでもその外を選択したはず。
あの一瞬の判断で、内のスペースが良く見えてしまったのか…。シンティレーションも同じスペースを狙ってくること、目の前のハーパーの手応えがないことも、ルメール騎手ならば把握できていたはずだが。
東京で内が良いような時にはリスクを承知で狙っていく騎乗もする印象があるルメール騎手だが、見ての通り今の京都は馬場があれて直線は大きく馬群が広がる。不用意に狭いところに突っ込んでしまった印象はあるね。
勝敗を分けたのはブツかった場面そのものよりも、そのひとつ前の判断。ホールネスやキミノナハマリアの取った進路も選べたはずで、ルメール騎手としては珍しい、本人にとっても悔しさがありそうなレースだった。
今週のマイルCSで騎乗するのはブレイディヴェーグ。これはルメール騎手がどう乗るかという意味でも、馬自身が牡馬相手のマイル戦でどうかという意味でも、注目したいところ。
外国馬のチャリンもどういうレースになるか興味深いところ。雨が降れば良さそうだが、開催が進んで極端に速い時計は出ないであろう今の京都なら良馬場でも対応できるんじゃないかな。
あとはジュンブロッサム、ナミュール、ソウルラッシュも含めたこの5頭が中心。今回はセリフォスは一枚落ちるかと見ている。穴は改めてマイルでの走りを見てみたいオオバンブルマイだね。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
京都3R | 芝1600m | ベルヴィヴァン | B |
京都4R | ダ1200m | キアニーナ | A |
京都5R | 芝1800m | キングメーカー | A |
京都9R | 芝2400m | リンフレスカンテ | C |
京都10R | ダ1400m | インビンシブルパパ | A |
京都11R | 芝1600m | ブレイディヴェーグ | A |
京都12R | 芝1600m | テラメリタ | B |
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今年のマイルCSは大混戦!
過去10年1番人気で勝利したのは2021年2022年で連覇したグランアレグリアのみ。
波乱になるケースはないが1番人気馬の信頼度は高くない。
グランアレグリアの除く直近の勝ち馬は2023年ナミュール(5番人気)、2022年セリフォス(6番人気)、2019年インディチャンプ(3番人気)、2018年ステルヴィオ(5番人気)などマイル路線での活躍馬。
今年はセリフォス、ナミュール、ブレイディヴェーグなどのG1馬や外国馬チャリンが参戦するが1番人気不振の秋のマイル王に輝くのは!?
過去のデータ、関係者の思惑、騎手の本音話、オーナーの本気などで浮上する勝負馬とは!?