元教官・蓑田早人の蓑田塾
胸を張って武者修行へ!
こんばんは。蓑田です。
先週の天皇賞・秋は人気2頭の明暗が分かれる結果となった。
まずは勝ったドウデュース。まさに武豊騎手らしい勝ち方だったね。
人気馬であの位置取りとなると、焦って動いてしまっても不思議ではないところ。そこをしっかり我慢して、直線で弾けさせたのが素晴らしい。ドウデュースという馬に対する信頼と自信がないとできない乗り方だよ。
一方で、リバティアイランドは好位の外目で手応え良く運んでいたにもかかわらず、直線で伸びずにまさかの13着に敗れてしまった。
人気馬として勝ちに行く王道の乗り方で、レース自体も先行勢や外を回った馬に厳しい展開ではなかった。直線に向いたところではリバティアイランドが順当に勝つと思った人も多かっただろう。
敗因は川田騎手や厩舎も掴み切れていないようだが、私の印象としては東京の坂が堪えていたように見えた。伸びが鈍って沈んでいったのが登りに差し掛かった辺りだったからね。
今のリバティアイランドに東京コースが合っていないとするなら、次走に予定されているジャパンカップも気掛かりだ。巻き返しに向けたこれからの調整に注目したい。
また、先週はこの場でも取り上げたクリスチャン・デムーロ騎手が大活躍だったね。有力騎手が集まっていた天皇賞当日の東京で5連勝というのは開幕から素晴らしいアピールになった。
良い馬が集まっていたのは確かだが、クリスチャンにはルメール騎手や武豊騎手、戸崎圭太騎手にも共通する一流ジョッキーの良い面が見えていた。
それが、自分のポジションを取れたらそこから動かないということ。天皇賞のドウデュースもそうだったように、焦って動かず、自身の選んだ戦法と馬の力を信じるということだね。
今週はルメール騎手、川田騎手らとともにクリスチャンもブリーダーズカップ遠征だが、来週のエリザベス女王杯ではG1馬スタニングローズに騎乗するようだ。その他のレースでもどんどん良い馬が回ってくるだろうね。
元教官・蓑田が厳選!
日曜一番【富田暁】
今週はブリーダーズカップで日本からも多くの騎手がアメリカのデルマー競馬場に渡るが、今週は日本で騎乗して、来週からアメリカに向かう若手騎手がいる。
それが富田暁騎手。今週末の騎乗を終えてから6日に出発し、期限を決めずにサンタアニタ競馬場を拠点に武者修行を行なうという。
富田は以前からアメリカでの騎乗に憧れていてね。以前にオーストラリアで武者修行をしていた時も、本当に行きたかったのはアメリカの方だったんだよ。
ただ、確かその時はトランプ大統領の時代でビザの申請が厳しくて許可が下りなかったんだ。コロナの時代でもあったからね。だから、今回のアメリカ遠征は数年越しの夢が叶ったという形。満足するまでしっかり経験を積んで、さらなる成長に繋げてもらいたい。
土曜日はファンタジーSでモズナナスターに騎乗してハナ差の2着。アメリカに旅立つ前に重賞勝ちがあるかと思ったけどね。
日曜日は京都で4鞍に騎乗。1Rのテイエムダイタカは師匠の木原一良厩舎の管理馬に騎乗する、おそらく最後の機会になる。前走も自身が乗って3着だった馬で、この馬を勝たせて胸を張って出発したいんじゃないかな。
日曜日の重賞はアルゼンチン共和国杯とみやこS。
アルゼンチン共和国杯は人気馬の中ではセレシオンに最も期待している。前走の新潟記念は木幡初也騎手とシンリョクカの感動的な勝利の前にハナ差敗れたが、荻野極騎手もこの馬で勝てば2年ぶりの重賞勝利になる。
人気のなさそうなところでは丸田恭介騎手の乗るラーグルフ。最近はやや不調だが能力はある馬だし、宗像義忠厩舎も定年間近とあって、このタイミングで乗り替わる丸田は気合十分だろう。
みやこSはオメガギネスが1頭抜けている印象で、対抗以下の馬を上手く探したいところ。プロミストウォリアは西村淳也騎手のようなタイプが合いそうな印象で、長期休養明け2戦目で変わってきそうな期待がある。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
京都1R | ダ1400m | テイエムダイタカ | A |
京都2R | ダ1800m | メイショウトサンコ | C |
京都6R | ダ1800m | ハリウッドパーク | B |
京都12R | 芝1600m | ゴールドローズ | C |
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アルゼンチン共和国杯
同レースの勝ち馬オーソリティ、スワーヴリチャード、シュヴァルグラン、ゴールドアクターは後にGⅠで連対しており出世レースと言われている。
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