元教官・蓑田早人の蓑田塾
阪神開幕とともに待望の復帰
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こんばんは。蓑田です。
今週は
古川奈穂騎手の復帰をしっかりと見届けてやりたい。
競馬学校にいた頃から左肩の関節が人より柔らかいとかで脱臼癖が付いていて、それで卒業が1年遅れたということもあった。レース中に肩が外れて、それを自分で入れ直して乗り続けたなんてこともあったんだ。
今回は、その患部を手術するための長期休養だった。デビュー1年目、しかも順調に勝ち星を重ねていたタイミングでの決断には迷いもあっただろうが、これからの騎手人生を考えれば早めに手を打っておいて良かったと思う。
休むまで2か月間での6勝は、小沢や永野を上回るペースだった。これだけ勝てていた理由は矢作芳人厩舎のバックアップだけではない。
正直、学校を卒業する時には、37期生の中では小沢と並んで心配だったのが古川だった。先ほどの肩の問題もあったし、体力や筋力で見劣る面はどうしてもあったからね。
しかし、デビューしてからは強気で常に内に闘志を秘めているような性格が本当にレースで良い方に作用していたね。
具体的には、馬群の内に入ったり、ポジションを主張したり、狭いところに突っ込んでいくことを恐れないところ。新人騎手はどうしても狭いところで競馬が出来なかったリ、勝負所で後手を踏んでしまったりするんだが、古川は勝ちに行くんだという姿勢が強かった。
もちろん、矢作厩舎の力がある馬に乗っているから強気なレースがしやすいという面はあるだろう。今週も土曜日は復帰祝いと言わんばかりに矢作厩舎の人気馬2頭に乗せてもらっていた。
ただ、2Rのカフジペンタゴンはスタート直後に落馬してしまい、8Rのカイザーノヴァはちょっと御し切れない感じだった。この2鞍だけを見ると心配だが、私自身経験では、半年程度の休みなら勘が鈍ることはない。日曜日は良い競馬を見せてもらいたいね。
阪神12Rの
モズピンポンは矢作厩舎の3頭目。条件はダート1200mだし、モズピンポンはハナに行ける馬。4キロ減を活かして積極的に行けば勝負になるはずだ。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
阪神3R | 芝1600m | コパノサンタフェ | C |
阪神4R | 芝1400m | ライクアムービー | C |
阪神7R | ダ1200m | メイショウコホク | B |
阪神12R | ダ1200m | モズピンポン | A |
先週はG1裏での騎乗に注目していた
松山弘平騎手がメインのポートアイランドSを含む2勝を挙げた。
あのラインナップならもう少し勝てるかと思っていたが、2、3着も合わせると半分以上のレースで馬券に絡んだし、ポートアイランドSのプリンスリターンもいい騎乗だったよ。
松山は今週の大井の交流重賞でも穴馬に乗って2連勝。本当に今年は勢いに乗っているし、勝てば勝つほど良い馬が回ってくる好循環になっている。どんなレースでも全力なので馬券を買うファンからの信頼も厚いだろうし、このまま頑張れば福永や川田を追い越すのも不可能じゃない。
川田に続いて、私の教え子から競馬界の主役になるような騎手が育ってきたのは本当に嬉しいこと。浜中や石橋脩、今は怪我をしている松岡にも頑張ってもらいたいんだけどね。
そして、今は33期生から新人の37期生まで、若手の騎手たちの成長も著しい。レースでも誰に注目すればいいのか迷うくらいで、嬉しい悩みだよ。
スプリンターズSの方は福永とルメールでのワンツー。3着には上手く乗った吉田隼人のシヴァージが入った。ダノンスマッシュの負け方だけが案外だったが、ピクシーナイトは1200mを使うごとにレースぶりが良くなり、この先もこの路線を引っ張っていきそうな雰囲気を感じた。
今週は毎日王冠と京都大賞典。毎日王冠はダノンキングリーを信頼できるかどうか、京都大賞典はアリストテレスが良い頃に戻っているかがポイントになりそうだ。
あとは京都大賞典のオセアグレイトかな。これはあくまで個人的に応援したい1頭だが、久々に野中悠太郎が乗るので一つでも上の着順を目指して、次以降も乗れるようにアピールしてもらいたい。
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