元教官・蓑田早人の蓑田塾
展開一つで勝ち負けまである!
こんばんは。蓑田です。
今年の日本ダービーを勝ったのは、横山典弘騎手とダノンデサイルだった。
ジャスティンミラノを逆転するとしたら別路線組じゃないかという話は先週もしたんだが、ダノンデサイルも皐月賞を走らなかった訳で、ジャスティンミラノとは初対戦だったんだね。
2馬身差の勝利というのはもちろんダノンデサイル自身の能力の高さ、競走除外から立て直してきた安田翔伍厩舎の努力の賜物だが、やはりこの勝利には横山典弘騎手の腕が欠かせなかったと思うよ。
まず上手かったのがスタートから1コーナーまで。内から好スタートを決めてハナを切るくらいの姿勢を見せてから、外のシュガークン、エコロヴァルツを行かせて絶好の内の3番手に収まった。
逃げ馬不在でスローになることも見越した立ち回りだったようだけど、あとは絶好のポジション、絶好の展開から冷静に満点の騎乗をしていたね。
これでノリは史上最年長となる56歳でのG1勝利。次にダービーを勝つのは武史か和生かというところで、父が大きな背中を見せることとなった。
正直なところ、騎乗する厩舎やオーナーが限られてきた中で、G1を獲れるような馬に再び巡り会うのは簡単ではないと思っていたけど、以前から縁の深い安田家の管理馬でG1、それもダービーを勝てるとはね。
ジャスティンミラノも決して悪い競馬ではなかったが、ダノンデサイルが上手過ぎたというのもあるし、最後は距離だったようにも見えた。もしかすると2400mはベストではないのかもしれない。
ダノンデサイルは最後まで脚色が衰えなかったし、2400mより長い距離でも問題ないだろう。秋はダノンデサイルとジャスティンミラノがどのような路線を選ぶかも気になるね。
シンエンペラーも3着ながら地力の高さを見せた。サンライズアースは大舞台での池添らしさが出た騎乗だったね。
注目していた馬では、コスモキュランダとダノンエアズロックは返し馬で厳しいかなと感じてしまったね。
特にダノンエアズロックはレース後にモレイラ騎手も触れていたようだが、今までに見せていない気の入り方でハミ受けなども既に変な感じだった。プリンシパルSからの調整の難しさだったのかもしれないね。
今回は展開面もあって、期待していたような走りができなかった馬もいたが、ダービーというレースはそこまで駒を進めてきただけでも凄いこと。シュガークンやシックスペンス、アーバンシックといった馬も秋の反撃に期待したい。
元教官・蓑田が厳選!
日曜一番【三浦皇成】
今週の安田記念は、本命馬はどれかと聞かれたらソウルラッシュが妥当だが……
それ以上に注目している、勝ってくれないかと期待しているのが三浦皇成騎手が騎乗するウインカーネリアンなんだよ。
今年のG1は勝利騎手が偏らず、久々の勝利や初勝利のシーンも多いという印象だけど、皇成にもこの流れに乗ってチャンスを掴んで欲しいんだ。
ここまでJRAのG1を勝てていないのは、やはりG1で主役を張れるような馬と巡り会えていないということ。皇成がG1で1番人気になったことは、まだ一度もないんじゃないかな。
今回のウインカーネリアンも主役級の馬とはいえないが、今年の安田記念は混戦模様で、この馬で仕方ないというレベルの馬はいない。ウインカーネリアンも展開一つで勝ち負けまであると思っている。
今回はドーブネ辺りとの兼ね合いもありそうだけど、無理に逃げる必要はないだろう。自分で行くにせよ、他の馬を行かせるにせよ、有利なペースに落とせるかどうかだね。
応援しているという意味では長岡禎仁騎手が騎乗するガイアフォースも。前走がダートで、中間には軽い骨折もあったようなので判断は難しいが、去年は西村淳也騎手が乗って4着だった馬だからね。
今年は香港からの2頭も要注意。ロマンチックウォリアーは人気になりそうだけど、もう1頭のヴォイッジバブルも前評判ほどの差はないと思っているよ。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
東京1R | ダ1600m | カレンタクト | B |
東京6R | 芝1400m | スターウェーブ | A |
東京10R | ダ1400m | ムーヴ | B |
東京11R | 芝1600m | ウインカーネリアン | A |
東京12R | ダ1400m | フライヤートゥルー | A |
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