元競馬学校教官・蓑田早人の蓑田塾

元教官・蓑田早人の蓑田塾

これは天才かも…

こんばんは。蓑田です。

競馬学校23期の卒業生で、私の教え子の一人だった藤岡康太騎手が亡くなった。

落馬した時は良くない落ち方だと思い、その日の夜に意識が戻らないということも聞いて心配だったが、今までもこうしたことはあり、何日かしたら回復することがほとんどだった。

だから、まさかこういうことになってしまうとはね。

週明け、佑介に電話しようとも思ったが、まだ大変だろうということで、康太の携帯に「頑張れ」ってメッセージだけ送っておいたんだ。それも見てもらうことも叶わなかった。

とにかく、私も発表があるまで、まさかこれほどの大事だとは思っていなかったので、本当に驚いている。

康太は愛嬌もあるし、学校の生徒だった頃から本当にかわいい子だったよ。もっと活躍して当然だとずっと思っていたし、実際、去年の秋からいよいよ軌道に乗ってきたと感じていたんだけどね。

競馬というのは本当に危険なもので、私も現役を引退して教官になってしばらく経ってからは、新人が乗るレースを視察に行っても「よく昔は自分がレースに乗れていたな」と思ってしまったほど。今回のことがあったからだけでなく、騎手は常にそれほどおっかない舞台で毎週レースをしている。

23期生のクラスは個性のある子が多くてね。教えていて面白かったクラスだと今でも印象に残っている。その中でも康太はかわいかったけどな。

まだ私が競馬学校にいた頃、月に1回は仕事で関西に行っていたんだけど、その時に必ず会って話をしていた騎手の一人が康太でね。毎回相変わらずかわいいヤツだななんて思っていたんだけどね。

康太はこれまでニュースになって写真が出たりしたら、必ず笑ってたり、良い表情をしていただろう。性格の良さ、周りの皆に愛されるところが、そういうところにも表れていたと思うよ。

本当に、今回のことは残念でならない。心よりご冥福をお祈りします。



元教官・蓑田が厳選!
日曜一番【長浜鴻緒】

今週の皐月賞はかなりの難しさ。牡馬路線は主役がなかなか出てこないと言っていたら、結局そのまま皐月賞を迎えてしまった感じだね。

今のところ上位候補はジャスティンミラノ、シンエンペラー、ジャンタルマンタル、メイショウタバル、レガレイラの5頭。この中でどの馬が勝つかは展開次第のところはありそうだ。

馬券的には押さえ評価にしようと思っているが、レースぶりに注目したいのがモレイラ騎手が乗るコスモキュランダかな。

弥生賞はミルコが意表を突くマクりで勝たせたが、ああいう競馬をした後でモレイラに乗り替わって、どういう作戦で行くかが興味深い。

モレイラは基本的に丁寧に乗ってくるタイプだし、途中で動いたりレースをかき回したりという展開は考えにくい。最初から前に行きたいと思っているだろうけど、とにかくその騎乗ぶりに注目だ。

G1当日の中山では長浜鴻緒騎手にも注目したい。先日も褒めたばかりだが、先週の4勝を見て、ちょっと天才じゃないかと、ますます評価を上げているんだよ。

ただ勝っているだけでなく、勝ち方や立ち回りが新人離れしている。デビュー2か月目であれほど引き出しのある新人は滅多にいなかったんじゃないかな。あとは直線でもう少し綺麗に追えるようになればますます伸びてくるよ。

日曜日は皐月賞のため多くの上位騎手が中山に集まっている中で、1Rから7Rまで連続騎乗。つまり、減量の効く平場戦では全て依頼があったということ。関係者の評価が上がっていることが分かるね。

4Rのホワイトシップは既に去勢されているほどで戦績が安定しないが、掲示板に二度載っているように地力はある。2走前にも0.5秒差の5着があり、力を出し切れれば可能性はあるよ。


【長浜鴻緒】
日曜の騎乗一覧と評価

レース条件馬名評価
中山1Rダ1800mキガタレイB
中山2Rダ1200mベアエンジェルB
中山3Rダ1800mハクシュB
中山4R芝2200mホワイトシップA
中山5Rダ1200mブルスケッタC
中山6Rダ1800mサクラジェンヌC
中山7Rダ1200mゴットリープA







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蓑田早人・プロフィール

卓越した騎乗技術を武器に、騎手として北海道などローカル開催を中心に活躍。引退するまで、日本騎手クラブ副会長を務めるなど騎手の地位向上にも尽力。その後、競馬学校の専任教官へ就任(石橋脩騎手ら第19期生より指導を担当)。川田将雅騎手、松山弘平騎手をはじめ、吉田隼人騎手、三浦皇成騎手、藤田菜七子騎手など教え子が多くいる。

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