元教官・蓑田早人の蓑田塾
あとは関係者へのアピール!
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今週は日曜日に中山記念と阪急杯が行われる。レースの格としては中山記念の方が注目だけど、阪急杯には注目したい騎手がいる。
サトノレーヴはオーシャンSの予定だったようだが、除外見込みということで1週早めて阪急杯に出走。3連勝を導いた浜中俊騎手はサウジに遠征中のため鞍上が決まらず、紆余曲折あったようだが抜擢されたのが
小崎綾也騎手だ。
キャリアハイは1年目の38勝。その後は2年目の怪我などもあり、下の世代の台頭などもあり、成績は右肩下がりというのが現実だ。
小崎については競馬学校からの立場としても少し悔いているところがあってね。というのも、3年目に「もう1年学校で鍛えた方が、将来的には小崎のためになるんじゃないか」と、留年させるかどうか考えたことがあったんだよ。
もう一人の担当教官や、お父さん(小崎憲調教師)とも話し合ったんだけどね。技術的には卒業できるレベルにあったし結果的には3年で卒業させたんだけど、騎乗でも普段の生活でも、ムラというか不安定というか、まだ危ういところがあってね。
1年目から勝ち星は伸ばしていたけど、結果が出ていてもレースぶりに怖さがあって、私たちは毎回ハラハラしながらレースを見ていたよ。それで、結果的に2年目に落馬して大きな怪我をしてしまった時に、やっぱり1年待つべきだったか……とね。
ただ、そういった技術面の不安定さは、4年目のオーストラリアでの修行でガラっと良くなったね。日本に戻ってからは乗り方が以前とはかなり変わっていて、安心して見ていられるようになった。
その後も何度も海外に行っているように、向上心、自立心はある子なんだ。今は技術的には何の問題もないが、成績が伸びていなかったリ海外遠征でいない期間が多かったりで、関係者へのアピールが足りていないという状況かな。
先週の長岡と同じで、キッカケさえ掴めば成績は伸ばせるはず。あの堀厩舎が頼んだということは小崎の良さを見ているということだろうし、サトノレーヴでの騎乗が転換点になるといいんだけどね。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
阪神2R | ダ1400m | アルシンダガ | B |
阪神10R | 芝1200m | ベント | C |
阪神11R | 芝1400m | サトノレーヴ | A |
先週のフェブラリーSは波乱の結果となったが、応援していた長岡禎仁騎手とガイアフォースは2着に頑張ってくれた。
長岡はその後の最終レースでも2着の悔しさを晴らすような快勝。土曜日と合わせて週間2勝、早くも今年の3勝目となった。
先週も話したように、騎乗技術や人間性を考えたらこんな成績に甘んじていていい騎手じゃない。先週の騎乗が関係者への大きなアピールとなって、今年こそ飛躍してくれるよう願っているよ。
総崩れとなった人気馬にはそれぞれ抱えていた懸念が出てしまった印象だね。オメガギネスは未知の魅力と強敵相手の経験不足が表裏一体。ウィルソンテソーロは今までにないほどイレ込んでいたし、ドンフランキーにマイルは長くドゥラエレーデにはマイルが短かったのだろう。
逆に、ペプチドナイルは近走の脚質転換や東京のマイルといった条件が、ここでピタっと嵌まったんだろうね。藤岡佑介騎手はケイアイノーテック以来のG1勝利で、芝ダートは違うがまた東京のマイル戦だったんだね。
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