元教官・蓑田早人の蓑田塾
軽ハンデで白羽の矢!馬券的にも注目だ
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こんばんは。蓑田です。
今週の重賞は東京のユニコーンSと阪神のマーメイドS。
マーメイドSの方は、牝馬限定のハンデ戦ということで毎年斤量の軽い馬が多く、若手騎手が活躍しやすい。一昨年は藤懸貴志騎手が50キロのシャムロックヒルで逃げ切って重賞初勝利を挙げていたね。
今年は騎乗停止明けの角田大河、今村聖奈にも騎乗馬がいたりして話題になっているが、私が注目している1頭は
西塚洸二騎手が乗る
ゴールドエクリプス。
どうやら当初は前走と同じく岩田望来騎手が乗る予定だったらしいが、51キロのハンデになって乗れなくなり、西塚に白羽の矢が立ったそうだ。
西塚は6月にフリーになったが、その前から関西に拠点を移していた。鹿戸厩舎とのことは、私が聞いている範囲では、あまり良い話ではないようだが…。まあそれはここで触れても仕方ないだろう。
実際のところ関西の関係者には今のところ可愛がられているようだし、成績が上がり、こういったチャンスも巡ってきている。馬券的にも注目したい。
ユニコーンSの方は調教がよく見えたグレートサンドシーとオマツリオトコ、そして実績上位のペリエール。まずはこの3頭。
ブライアンセンスは横山武史騎手がこの馬のために東京に戻るようだね。先週は横山和生騎手の方がジャスティンカフェのために東京に戻って勝ち、兄弟重賞制覇となったが、今週はどうだろうか。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
阪神3R | ダ2000m | タガノチェイス | B |
阪神4R | ダ1200m | アシャカデュラン | B |
阪神6R | ダ1800m | ケンヴァイザッハ | B |
阪神7R | 芝1600m | シャランガーナ | C |
阪神8R | 芝2000m | バールデュヴァン | C |
阪神10R | ダ1800m | ゴールドブリーズ | B |
阪神11R | 芝2000m | ゴールドエクリプス | A |
阪神12R | ダ1800m | ファイヴレター | C |
先週取り上げた佐々木大輔騎手は結局土日合わせて3勝、馬券絡みが9回。
通算31勝を超えたので今週からは2キロ減で騎乗しているが、今週の土曜日も3連対の活躍で勢いは止まっていない。ここからもどんどん活躍していくだろうし、この夏、最注目の騎手になると思うよ。日曜日の9鞍ももちろん期待している。
さて、ここからは先週の続き。私が最終追い切りに“出遅れ”をしてしまったオンワードガイの菊花賞について。
栗東の寮で起きてすぐ、走って調教場所に向かったんだけどね。確か全力で走っても10分は掛かるくらいの距離だったかな。集合時間には間に合わなかったんだ。
オンワードガイの追い切りはまだやっていなかったが、森末之助先生はもちろん激怒していてね…。痛く怒られたし、担当の厩務員にも「蓑田を乗せるなよ!」と怒鳴っていたんだが…。
何というか、厩務員の人はそれほど、というか、むしろ、というか。あまり私を止めるような気配ではなかったので、それならと思ってオンワードガイに一人で飛び乗って、そのまま自分で追い切りを始めてしまったんだよ。
時計や追い切りの形については事前に分かっていたので、こんな形になっても十分な追い切りはできたと思っているけどね。その後のことはあまり覚えてないんだけど、とてつもなく怒られたことは確かだったと思うよ。
ただ、今思えば、先生も厩務員の人も、遅刻に対する怒りや処罰感情はあれど、「それでも追い切りは蓑田自身がやった方がいい」と考えていたのかもしれないね。なんせ菊花賞の最終追い切りだったからね。
この年の菊花賞、勝ったのは福永洋一騎手が騎乗したニホンピロムーテー。早めのスパートが今でも語り継がれている名騎乗だった一戦で、私とオンワードガイは3着だった。
あの日に私のことを起こしてくれなかった洋一さんに勝たれるとは…というのも少しはあるけど、このレース、実はレース前に洋一さんから「俺の馬が勝つ。お前は俺が動いたら一緒に付いてこい」と密かに言われていたんだよ。
それが今までの菊花賞の常識を覆すあのロングスパートだったんだけど、あのレースはオンワードガイが前半からかなり引っ掛かってしまってね…。折り合いを付けるのに精一杯で洋一さんとニホンピロムーテーを追い掛ける余裕がなかったんだ。
それでも最後は3着を取れて、レース後は先生もスタッフも追い切りの日から手のひら返しで喜んでくれたけど、もしもっとスムーズにレースができて、あの動きに付いて行けていたら…と、今でも考えてしまうんだよね。
宝塚記念も内回りの2200mで騎手の腕が求められるコース。武豊騎手が騎乗するジェラルディーナ、既に栗東に行っているイクイノックスのルメール騎手など、それぞれの乗り方に注目したい。
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