元教官・蓑田早人の蓑田塾
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こんばんは。蓑田です。
今年の函館最初のレースを制したのは
佐々木大輔騎手。これで今年の20勝目に到達した。伸びシロも含めて、2年目の騎手では一番注目しているんだよ。
彼には学校にいた頃に何度か会っていて、木馬での指導をしたこともある。頑固な性格だけど、競馬に関するアドバイスに関しては素直に聞ける子だったよ。
このコラムでも何度か「技術はあるので、騎乗馬が伴ってくれば一気に成績が伸びてくる」という話をしたと思うけど、今がまさにその時だね。
今週の函館での騎乗馬を見ると、美浦の2年目ながら関西の厩舎からの依頼が多い。1Rで勝たせたスプレンディダは茶木太樹厩舎、4Rで10番人気3着だったトゥルブレンツは小栗実厩舎。土曜日は5回馬券になったが、そのうち3回は関西馬に乗ってのものだった。
これは、冬の小倉を皮切りに福島、新潟とローカルで存在感を示して、関西の厩舎に顔を売れたのが大きいのだろうね。今年は勝ち星が伸びているだけでなく、人気薄での2、3着も多い。アッと言わせる場面が多ければ、それだけ厩舎関係者の評判も付いてくる。
それに、関西の方が3キロ減を重視する傾向にあるからね。2年目だと今村、大河があっという間に1キロ減になり、その分もあって今は3キロ減の西塚と佐々木に馬が集まっているのかもしれない。
日曜日は6鞍に騎乗。4Rの
ミヤビブレイブは4戦連続2着の馬で、松岡のお手馬だったが北海道に連れてきたタイミングで佐々木に乗り替わる。こういうチャンスはモノにしたいだろうね。
1Rの
フェアリーピコは土曜日と同じ茶木太樹厩舎の馬。初戦は既走馬相手のレースで10着だったが、良血馬なので2戦目、芝替わりで一変があるかもしれない。こちらは大穴だ。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
函館1R | 芝1200m | フェアリーピコ | B |
函館2R | ダ1700m | オボッチャマ | B |
函館3R | ダ1000m | ディアナゼロス | B |
函館4R | 芝1800m | ミヤビブレイブ | A |
函館6R | 芝2000m | ブリスキー | B |
函館7R | ダ1000m | コパノエルパソ | B |
今週と来週はG1の中休み。月末には上半期最後のG1となる宝塚記念が控えている。
その宝塚記念だが、斉藤崇史厩舎のジェラルディーナに団野大成騎手が乗る予定だったのが、急に武豊騎手に替わったそうだ。原因はどうやら団野が寝坊で調教に出遅れたかららしいが…。
これは競馬の世界では特に、なのかもしれないが、調教に遅れないというのは一番大事なことなんだ。私が若手騎手だった50年以上前からずっとだね。
ジェラルディーナの乗り替わりは自業自得だし、厩舎としても単なる罰というよりは、色々な考えがあってのことなのだと思うよ。確か、斉藤崇史厩舎には団野の父親もいたんじゃないかな。
この話を聞いて思い出したんだが、私も一度、大きなところで調教の出遅れをやらかしたことがあるんだ。
それが、オンワードガイの菊花賞の最終追い切りの日。71年のことだから、21歳になってすぐの菊花賞ということかな。
オンワードガイは私が所属していた東京の森末之助厩舎の馬だが、その時は菊花賞に向けて栗東に入っていた。私もそれに合わせて関西入りしていたんだけど…。
実は、その前の晩に、せっかく関西にきたからということで福永洋一さんと飲んでいて、それから寮に戻って二人同じ部屋で寝ていたんだけど……翌朝、洋一さんが起こしてくれなかったんだよ。
私の方が調教時間が遅いということは知っていたので、今思うともしかしたら優しさだったのかもしれないけど、洋一さんだけ一人で平気で起きて、私に構わず先に調教に出ていってしまってね。私だけが寝坊ということになってしまったんだ。
結局その日の調教はどうなったか、そして菊花賞はどうなったのか。そのことに関しても、今でもよく覚えているエピソードがあるんだが……長くなりそうだし、これはまた来週にでも話そうか。
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