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馬券ネオメソッド（公開馬券編） ［2013年7月21日］

問われるのは現時点の完成度

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【日曜の穴馬券ネオメソッド】

函館11R函館２歳Ｓ　芝1200m

◎(2)マイネルディアベル

内容としては昨年とほぼ同じです。なぜなら、本当にこのレースは顕著なポイントが存在するからです。決して手を抜いているわけではありませんので、ご理解ください。

この函館２歳Ｓというレース、ポイントは下記の通り。

1.今がピークのスピード血統馬を探す
2.将来性はそれ自体がマイナス要素になる
3.先行～好位付けで好走した実績が重要

本当にこの函館２歳Ｓは、『勝つだけ損』なレースです。このレースを勝って、後々に出世した馬などほぼ皆無。フィフスペトルが辛うじてといったくらいで、大多数の好走馬が、その後は見るも無残な成績に終わっています。昨年の勝ち馬ストークアンドレイも、このレースを勝った後はビックリするくらいの二桁着順続き。改めてその成績を見てみてください。『勝つだけ損』という意味がよくお分かりいただけると思います。
逆に、３着に敗れたティーハーフ、４着ロゴタイプや８位入線（11着降着）ローガンサファイアなどの方が断然活躍していますよね。この結果こそ、函館２歳Ｓの予想ポイントをそのまま体現したものと言えます。
『現時点の完成度』。これこそが、函館２歳Ｓを考える上で最も重要なポイント。「素質馬」「クラシック級」などという評価は、マイナス以外の何物でもありません。

そもそも、２歳夏のこの時点で、Ｇ１を勝てるようなスタミナや底力を要求しても無意味です。大切なことは、スピードがどれくらいあるかということと、現時点でどれだけ完成しているかということ、函館２歳Ｓというレースは、そんな２歳夏のテーマをストレートに問うレースなんですね。だから、このレースを勝つ＝今がピークという図式が成り立ち、結果として将来性を摘み取ってしまうわけです。

すなわち、このレースを予想する上でも最も重要な視点は、『スピードがどれくらいあるか』『現時点でどれだけ完成しているか（早熟性）』を見抜くことなのです。サンデーサイレンス系の成績が極端に悪いことで知られるこのレースですが、それも当然の話。先のあるサンデー系産駒の多くは、そもそもこのレース自体に出走してきませんし、仮に出てきても本当に良くなるのがもう少し先の話になるからです。昨年、予想コラムの中でローガンサファイア（ダイワメジャー産駒）は危険だという話を書きましたが、これもこの観点から導き出されることでした。
参考として、過去の函館２歳Ｓの好走血統を列挙しておきます。およそクラシックとは無縁の短距離血統が幅を利かせていることが分かります。

【函館２歳Ｓの好走血統】
12年１着ストークアンドレイ　父クロフネ
　　２着コスモシルバード　父スウェプトオーヴァーボード
　　３着ティーハーフ　父ストーミングホーム
11年１着ファインチョイス　父アドマイヤムーン
　　２着アイムユアーズ　父ファルブラヴ
　　３着ナイスヘイロー　父キングヘイロー
10年１着マジカルポケット　父ジャングルポケット
　　２着マイネショコラーデ　父ロージズインメイ
　　３着ルリニガナ　父スニッツェル
08年１着フィフスペトル　父キングカメハメハ
　　２着ナムラミーティア　父サクラバクシンオー
　　３着アイアンデューク　父スウェプトオーヴァーボード
07年１着ハートオブクィーン　父ジョリーズヘイロー
　　２着ジョイフルスマイル　父マヤノトップガン
　　３着イイデケンシン　父サンダーガルチ

スニッツェル、ジョリーズヘイローやスウェプトオーヴァーボードといったあたりが、平気で馬券になる重賞なんて、このレースくらいのものでしょう。いずれも、条件戦でやっとこさ好走できるかどうかといったレベルの血統。すなわち、レベルが上がってスタミナや底力が要求されると、途端にパフォーマンスが落ちる『一本調子なスピードタイプ』。こういった血統が、逆に走りやすくなるのが、２歳重賞らしいところであり、このレースの特徴となるわけですね。

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