元競馬学校教官・蓑田早人の蓑田塾

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実力は十分!このチャンスを活かせるか!?

こんばんは。蓑田です。

秋のG1開幕に向けて、トライアル重賞が続く9月の競馬。夏競馬を休みに充てていた春の実績馬も復帰してきてレースが賑やかになってきたね。

先週はローズSとセントライト記念が行われたが、セントライト記念はダービー出走馬が力を示す順当な結果。ただ、菊花賞に向けてという意味では他の有力馬との比較を慎重にしないといけないかな。

ローズSはレガレイラが5着に敗れてしまったが、とにかく一番悪い競馬の形になってしまったということだろう。出遅れた上にペースが落ち着いてしまい、外を回した馬には不利な形に。能力は示したが、皐月賞、ダービーに続いて臨機応変な競馬ができない弱みが出てしまった。

クイーンズウォークは春からの成長を感じる勝ち方だったし、西村淳也騎手が乗っていた2着のチェレスタも良かった。レガレイラがああいう負け方をしたレースだけに、セキトバイーストの逃げ粘りも展開的には納得だ。

そして、先週は凱旋門賞の前哨戦の一つとなるアイリッシュチャンピオンSにシンエンペラーと坂井瑠星騎手が出走。厳しい競馬だったがよく3着に迫ったという内容だった。評価していい結果だし、本番も楽しみになるね。



元教官・蓑田が厳選!
日曜一番【嶋田純次】

今週の重賞は神戸新聞杯とオールカマー。秋華賞トライアルは終了し、菊花賞の方も神戸新聞杯の結果が出ればメンバーがだいたい出揃ってくる。オールカマーは天皇賞・秋やエリザベス女王杯を狙う馬のレースになる。

先週のセントライト記念はダービー組のワンツースリーだったが、神戸新聞杯では改めて上がり馬たちに注目したい。

まずはウエストナウ。京都新聞杯で2着の後、調教再審査になってしまいダービーに出られなかったという馬なので、いわゆる夏の上がり馬とはまた違うタイプだけど、キャリアが浅く底を見せていないという点は秋の新興勢力として期待できるところだろう。

メリオーレムはすみれS3着、プリンシパルS2着で春は惜しくもG1の舞台に立てなかったが、小倉の自己条件を完勝してきた。調教も良く見えたし、友道厩舎らしくしっかり仕上げて勝負を掛けてきている。

オールセインツも友道厩舎。京都新聞杯で大敗した後に自己条件を2連勝しての重賞再挑戦ということで、夏の上がり馬というイメージに合うのはこの馬かな。

今年は前走ダービーの馬がいずれも大敗で頼りないが、出走取消でそもそも走っていないメイショウタバルの評価は難しい。皐月賞の時には4番人気だったくらいの馬だからね。

オールカマーは上位陣がしっかりしている印象で、ステラヴェローチェ、レーベンスティール、サヴォーナの3頭が総崩れというシーンは考えにくい。

という中で、応援したいのがアルビージャと嶋田純次騎手。長期休養があってファンの印象は薄れているが、実力はある馬。このレベルの馬を重賞で嶋田に託してくれた手塚厩舎の期待に応えてもらいたい。

嶋田の27期生は、現役だと他に横山和生騎手、森一馬騎手、藤懸貴志騎手、杉原誠人騎手という世代。

今はG1や重賞で活躍している和生もこの立場になるまで時間が掛かったし、藤懸と杉原はそれぞれ数年前にやっと重賞を勝ったところ。森も障害をメインにしてから花開いたという感じで、とにかく苦労人の世代という感じなんだ。

嶋田も何度か惜しいレースはあったが、まだ重賞勝ちはない。藤懸、杉原も数少ないチャンスを掴んで重賞を勝ったように、嶋田にもオールカマーにアルビージャで参加できるというチャンスを活かしてもらいたいね。

日曜の騎乗一覧と評価

レース条件馬名評価
中山7R芝1600mエイジアンスターC
中山11R芝2200mアルビージャA



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蓑田早人・プロフィール

卓越した騎乗技術を武器に、騎手として北海道などローカル開催を中心に活躍。引退するまで、日本騎手クラブ副会長を務めるなど騎手の地位向上にも尽力。その後、競馬学校の専任教官へ就任(石橋脩騎手ら第19期生より指導を担当)。川田将雅騎手、松山弘平騎手をはじめ、吉田隼人騎手、三浦皇成騎手、藤田菜七子騎手など教え子が多くいる。

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