重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner
【中山記念】いかなるメンバーでも要注意!伝統の激走パターンに当てはまる2頭
元調教師の平井雄二です。今週もよろしくお願いします。
現在は、長年競走馬を間近で育ててきた経験を生かし、重賞戦略アドバイザーとして予想家やファンの方とは違った視点で皆さんの馬券に貢献できるよう活動しています。
かなり昔の話ですが、サクラスターオーという管理馬で皐月賞と菊花賞を勝たせてもらいました。今は皆さんと同じように馬券になる馬を探す日々です。
後半では中山記念(G2)の金言に合う馬をレビューしているので是非参考にしてください。
中山記念の金言
ファンが思っている以上に前有利
今週から関東は2回中山開催が始まり、伝統のG2戦・中山記念(中山芝1800m)が行われます。
春の国内・海外のG1に向けた前哨戦で、マイラーも中距離馬も戦える距離ということもあって毎年好メンバーが集まっています。
舞台である中山芝1800mコースに対する競馬ファンのイメージといえば
・小回りコース
・直線が短い
・直線に急坂
この辺りでしょう。
ファンの皆さんも『前が有利』ということは認知されているはず。
ここでお伝えしたいのは、実際は皆さんが思っている以上に『前が有利』ということ。
1つ目の要因は、使用コースの切り替えにあります。
1月の1回開催では、内から6m外に内柵を設置するCコースを使用していました。この期間に使われていない部分は補修や生育に充てられています。
今開催からは、その内柵を外したAコースで行われるため、馬場の綺麗なグリーンベルトが現れます。
馬場が綺麗な部分では余計な力を使わずにスピードを出すことができるので、スタミナに余裕が生まれます。
その一方で、後方から外を回す形だと、余計にスタミナ・パワーをロスすることになります。
「今週は雨で馬場が渋るけどどうなの?」
と思われている方もいらっしゃるはず。
馬場が渋ると切れ味を発揮しにくくなります。勝負所で前を掴まえにスピードアップするのも一苦労で、差せそうで差せない状態に陥ります。前有利に拍車を掛けると言っていいでしょう。
2つ目の要因は、スタート地点です。
中山芝1800mはスタートしてすぐ急坂で、1コーナーまで205mと短いです。ピンと来るか分かりませんが、福島の芝1800mでも305mです。
そのため、無理する馬が少なく、すんなり隊列が決まりやすい傾向があります。
ここで前目のポジションを取ることができれば、上記でお伝えした馬場のいい内目を走り距離ロス・スタミナロスを抑えることができます。
最後の直線勝負でも踏ん張りが利くわけですね。
これを把握した上で、過去10年の4コーナー位置取り別成績を確認しましょう。
4コーナー位置取り別成績
1番手【1-1-3-5】
勝率10.0%・複勝率50.0%
2番手【0-2-2-8】
勝率0.0%・複勝率33.3%
3番手【4-0-1-9】
勝率28.6%・複勝率35.7%
4番手【4-2-0-5】
勝率36.4%・複勝率54.5%
勝ち馬の10頭中9頭がこのポジションにいました。
これだけ走っているのだから人気薄の激走という点でも見逃せません。
4番手以内で好走した穴馬
23年3着ドーブネ (7人気)
21年2着ケイデンスコール (5人気)
21年3着ウインイクシード (7人気)
20年3着ソウルスターリング(6人気)
19年1着ウインブライト (5人気)
19年2着ラッキーライラック(6人気)
18年2着アエロリット (5人気)
18年3着マルターズアポジー(6人気)
17年3着ロゴタイプ (7人気)
「じゃあ前に行けばいいじゃん」
と思われるでしょうが、コース傾向が分かっていても、馬にはそれまで続けてきたレーススタイルが身に付いているので急に切り替えることは難しいです。
中には器用な馬もいますが…。それに最近は無難に乗るジョッキーが多いようにも思います。
前有利の条件で持ち味を発揮できそうな馬をレビューしてみます。
※ 2月23日(金)時点のレビューとなります。
1頭目 エルトンバローズ
昨年は未勝利戦から毎日王冠(G2)まで破竹の4連勝。マイル戦でも楽に先行できるスピードを持っていて、手応え良く直線勝負に臨めています。
毎日王冠で負かした相手はソングラインとシュネルマイスター。前哨戦とはいえ、2頭の得意コースの東京で勝ち切ったのだから大したものです。前走のマイルCS(G1)でも0秒2差の4着と順調に結果を残してきました。
今回は結果が出ている1800m戦、先行力が生きやすい舞台、十分過ぎるほどの調教量。これは初戦から注目すべきでしょう。
2頭目 マイネルクリソーラ
長らく2勝クラスで善戦止まりでしたが、昨夏にポンポンと勝ち上がってオープンクラス入り。
初の重賞挑戦となった前走の中山金杯(G3)では内有利の状況を外々で追走、しっかりポジションをキープしながら最後までしぶとく粘って3着に残しました。
過去5年で【2-1-1-1】と好相性の中山金杯組。春のG1を見据えている実績上位馬たちと違って既に一戦使っている強みがあります。レースを使うことで鍛えられる心肺機能、筋肉など内臓面がありますからね。
中野調教師はこれが引退前のラスト重賞だと思います。今年ここまで好調ですし各所で盛り上げていますよね。意気込みは確かでしょう。
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