重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner
【菊花賞】京都開催に戻ったことで真っ先に注目すべき激走パターン&該当馬
元調教師の平井雄二です。今週もよろしくお願いします。
知らない方がほとんでしょうが、1987年にサクラスターオーという管理馬で菊花賞を勝たせてもらいました。
当時は皐月賞からブッツケだったので、レースの時は「とにかく無事にゴールしてくれれば」と思っていましたが、中間は距離をもたせるためのトレーニングをかなりやっていました。どれだけやっても言うことを聞いたのはアノ馬だけでしたね。
昔話はこれくらいにして…。
現在は、長年競走馬を間近で育ててきた経験を生かし、重賞戦略アドバイザーとして予想家やファンの方とは違った視点で皆さんの馬券に貢献できるよう活動しています。
今は皆さんと同じように馬券になる馬を探す日々です。
後半では菊花賞(G1)の金言に合う馬をレビューしているので是非参考にしてください。
菊花賞の金言
本番に繋がる前哨戦を見極める
今週の菊花賞(G1、京都芝3000m)は、先週の秋華賞と同様に2020年以来の京都での開催です。
全馬にとって未知な条件であることは同じでも阪神芝3000m(内回り・最後の直線356m)と京都芝3000m(外回り・最後の直線404m)ではコース形態がガラリと変わります。
そのため、本番に繋がる前哨戦の内容をしっかり見極めないといけません。
過去10年のうち、阪神・菊花賞(過去2回)と京都・菊花賞(過去8回)それぞれの前走レース別成績をご覧ください。
※ 連対しているレースに限定
阪神・菊花賞
セントライト記念
【2-1-0-6】連対率33.3%
神戸新聞杯(中京)
【0-1-1-9】連対率9.1%
京都・菊花賞
神戸新聞杯(阪神)
【5-4-3-35】連対率19.1%
神戸新聞杯(中京)
【1-0-0-7】連対率12.5%
セントライト記念
【1-2-1-37】連対率7.3%
ラジオNIKKEI賞
【1-0-0-0】連対率100%
札幌記念
【0-1-0-2】連対率0.0%
小牧特別
【0-1-0-0】連対率100%
阪神・菊花賞の2回では、阪神内回りとコース形態が似ている中山芝2200mのセントライト記念を使ってきた馬の好走率が高かったのも偶然ではありません。
同期間の神戸新聞杯が左回りの中京芝2200mだったことも追い風になったはず。
対して京都・菊花賞の8回。ここで中心となっているのは、今年から本来の条件に戻ってきた阪神芝2400mの神戸新聞杯です。
200mの差とはいえ距離は長いですし、関西圏の競馬場で右回り、最後の直線も476mと長いです。そして何より何十年と続いてきた定番のトライアルレース。本番との関連性が最も深いのも納得できます。
やはり、初の3000m戦に対して、前哨戦を含む調教内容や前哨戦でのレース内容を軽視するわけにはいきません。各陣営は課題を持って、本番から逆算しながら調整を進めています。夏~秋により良い過ごし方ができている馬に好走のチャンスが巡ってくるわけです。
このイメージに沿って該当馬をレビューしてみます。
※ 10月20日(金)時点のレビューとなります。
1頭目 サトノグランツ
前走の神戸新聞杯は追っ付けながらの追走となりましたが、終始内々で運べたことで脚は溜まり、終いの切れ味に繋がりました。
この距離で押っ付けていたのであれば折り合いの心配はなく、むしろ距離が延びた方が自分のリズムで走りやすいでしょう。
友道厩舎は菊花賞通算【1-2-2-11】と調整方法を熟知していますし、賞金に余裕がある分、前走でメイチの仕上げをする必要がなかったのも良いですね。
メンバーで唯一、京都、しかも外回りコースの重賞で勝利実績もあるだけに、春の悔しさを晴らす絶好の舞台と言えるのではないでしょうか。
2頭目 ファントムシーフ
早くから台頭していた1頭で、共同通信杯を完勝したことで皐月賞では1番人気に支持されていたほど。
皐月賞は後ろ脚の落鉄があり、重馬場で走りづらそうにしながらも3着と意地を見せた格好。ダービーはスタートが遅かった分、ペースが落ち着いたことで位置取りの差が響いてしまいました。
秋初戦の前走は、スタートを決めると逃げの手に。ただ、時計こそ速かったですが、ラップ的にはスローペース。切れ味勝負では分が悪く差されてしまいました。
そんなタイプなので距離延長はプラスに働きそう。このレースを知り尽くした武豊騎手もコンビ3戦目となる今回。前々で自分のリズムで走ることができれば春からの巻き返しも十分にありそうです。
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