重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner
混戦メンバーを見極める視点&オススメの2頭を一挙に紹介!
元調教師の平井雄二です。今週もよろしくお願いします。
現在は、長年競走馬を間近で育ててきた経験を生かし、重賞戦略アドバイザーとして予想家やファンの方とは違った視点で皆さんの馬券に貢献できるよう活動しています。
かなり昔の話ですが、サクラスターオーという管理馬で皐月賞と菊花賞を勝たせてもらいました。今は皆さんと同じように馬券になる馬を探す日々です。
後半ではレパードS(G3)の金言に合う馬をレビューしているので是非参考にしてください。
レパードSの金言
経験の差が結果に繋がる一戦
今週は3歳限定のダート重賞・レパードS(G3、新潟ダ1800m)が行われます。
新潟のダート重賞は年間でもこの1鞍だけですから、特殊なコース形態に注意しながら分析する必要があります。
注目ポイントとして、まずは上がり3ハロンの順位別成績をご覧ください。(過去10年)
上がり3ハロンの順位別成績
1位【4-2-4-3】複勝率76.9%
2位【4-0-1-3】複勝率62.5%
3位【1-4-2-5】複勝率58.3%
4位【1-1-0-5】複勝率28.6%
5位【0-2-3-9】複勝率35.7%
6位下【0-1-0-9】複勝率1.1%
好走馬のほとんどが上がり上位馬で占められています。
このことを頭に入れつつ、上がり3ハロン1~3位【9-6-7-11】を対象とした4コーナーの位置取り別成績をご覧ください。
4コーナーの位置取り別成績
1番手【2-1-0-0】複勝率100%
2番手【3-0-1-0】複勝率100%
3番手【0-2-0-0】複勝率100%
4番手【1-1-1-0】複勝率100%
5番手【1-1-0-1】複勝率66.7%
6番手【0-1-0-0】複勝率100%
7番手【1-0-2-1】複勝率75.0%
8以下【1-0-3-9】複勝率30.8%
「当たり前だろ!」と思われるでしょうが、勝負所では前目のポジションに付けて、尚且つ速い上がりを使った馬が高い好走率をマークしています。
レパードSの舞台である新潟ダ1800mコースでは、こういう走りができないと上位争いに食い込むことが難しいんです。
一見すると強い馬による正攻法の競馬ですが、実は、伏兵馬も結構含まれています。
上記条件を満たす歴代の伏兵馬
22年1着カフジオクタゴン (7人気)
21年2着スウィープザボード(10人気)
20年1着ケンシンコウ (7人気)
20年3着ブランクチェック (5人気)
18年1着グリム (5人気)
18年2着ヒラボクラターシュ(10人気)
17年1着ローズプリンスダム(11人気)
16年3着レガーロ (6人気)
新潟ダ1800mコースは、1周における直線距離(スタンド前・向正面)の割合が大きく、コーナーの角度が急という特徴があります。横長の長方形をイメージすると分かりやすいかもしれません。
そのため、コーナーでペースが落ち着きやすく、最後の直線もずっと平坦なため、前の馬が簡単には止まらないというカラクリです。終始後方にいると追い上げにくいというのもあります。
ただ、直線距離は全10場で3番目に長い354m。最後までしっかりと末脚を使える能力も兼ね備えていないと苦しいです。
例えば昨年の勝ち馬カフジオクタゴン(7人気)のように、戦前までに
・前目に付けられる先行力
・控えて差してこれる末脚
・道中で動き出せる機動力
自在性を感じさせるレースを見せていると人気は低くても好走の期待が高まります。
レースでの経験値は、調教では決して賄えない貴重なものです。勝利を目指して目一杯に追い込まれた状態にならないと得られないものがあります。異なるレースパターンで結果を残せたなら一石二鳥以上の効果があると言えます。
今回は、このイメージに近しい2頭をレビューしていきます。
※ 8月4日(金)時点のレビューとなります。
1頭目 ミスティックロア
既走馬相手のデビュー戦では出遅れ、終始大外を回しながら通過順[8-9-2-2]という大味な競馬ながら2着。2戦目もトモを落とすスタートで中団から。通過順[7-7-6-3]と捻じ伏せに行って今度は完勝。
前走では五分なスタートを切り、お馴染みとなった3コーナーで動き出す立ち回り。2着に3馬身差とまともに走れば現級にいるようなレベルではない能力を見せました。3戦とも上がりはメンバー最速。
コーナーで前を掴まえに行く走りは新潟ダ1800mにいかにもマッチします。ペース読みや位置取りの判断に長けた川田騎手ならスムーズに前を射程圏内に入れながら直線勝負に持ち込むでしょう。
2頭目 ライオットガール
2番手を取れた2戦目の未勝利戦で初勝利。その後は思うようにポジションが取れず足踏みが続いていました。ダート戦ではある程度の先行力がないと難しいですね。
スタートが決まるようになると1勝クラス(上がり2位)→2勝クラス(上がり1位)を一気に連勝。レースの組み立てが楽になり、しっかり脚を溜められたことで前を難なく捉えることができました。
3勝クラスで好走実績のある牡馬が相手となった前走。ペースが遅い中、外枠だったこともあって道中は馬群の大外追走と距離ロスがありました。おまけに4コーナーでは前を掴まえに動くタフな立ち回り。
それでも上がり2位の末脚で4着ですから、51キロの軽量とはいえ通用する能力を見せたと言えます。1勝クラスを勝ち上がったばかり、2勝クラスを勝てていないメンバーが相手ならチャンスがあっても良さそうです。
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