うまスクエア

重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner

穴馬券を狙うなら知っておきたい予備知識と注目馬2頭！

元調教師の平井雄二です。今週もよろしくお願いします。

現在は、長年競走馬を間近で育ててきた経験を活かし、重賞戦略アドバイザーとして予想家やファンの方とは違った視点で皆さんの馬券に貢献できるよう活動しています。

かなり昔の話ですが、サクラスターオーという管理馬で皐月賞と菊花賞を勝たせてもらいました。今は皆さんと同じように馬券になる馬を探す日々です。

後半ではヴィクトリアマイル(G1)の金言に合う馬をレビューしているので是非参考にしてください。

ヴィクトリアマイルの金言
コース替わりが波乱を呼び起こす

今週は春の女王を決めるヴィクトリアマイル(G1、東京芝1600m)が行われます。

2015年の2070万馬券を筆頭に、毎年のように波乱決着が起きている難解なレースです。

ファンの皆さんは今年も穴馬の激走を警戒しながら予想を進めていることでしょう。

そこで、ひとつの見どころとなるのが枠順です。敢えて5番人気以下に限定したものを載せてみます。(過去10年)

5番人気以下の枠順成績
1枠【0-0-3-10】複勝率23.1％
2枠【2-0-2-11】複勝率26.7％
3枠【2-0-1-11】複勝率21.4％
4枠【0-3-1-12】複勝率25.0％
5枠【0-1-0-13】複勝率7.1％
6枠【0-0-0-14】複勝率0.0％
7枠【2-0-0-23】複勝率8.0％
8枠【0-0-2-24】複勝率7.7％

なんと、4枠よりも内の枠に入った伏兵馬の激走が目立っています。

※ 2017年、2018年は稍重馬場

好走馬一覧
【1枠】
21年3着マジックキャッスル(5人気)
14年3着ストレイトガール　(6人気)
13年3着マイネイサベル　　(5人気)

【2枠】
19年1着ノームコア　　　　(5人気)
19年3着クロコスミア　　　(11人気)
18年1着ジュールポレール　(8人気)
17年3着ジュールポレール　(7人気)

【3枠】
18年3着レッドアヴァンセ　(7人気)
17年1着アドマイヤリード　(6人気)
15年1着ストレイトガール　(5人気)

【4枠】
22年3着レシステンシア　　(6人気)
21年2着ランブリングアレー(10人気)
15年2着ケイアイエレガント(12人気)
13年2着ホエールキャプチャ(12人気)

この背景には、今週から芝コースがBコースに替わることがあります。

先週まで使用していたAコースから3m外に内柵を設置するため、最内の痛んだ箇所がカバーされてコースの内目がまだ荒れていない部分に様変わり。

馬場の良いところ(走りやすい)と悪いところ(走りにくい)では、同じ力で出せるスピードが変わってきます。比較的馬場の良いところで余計な力を使わずにスピードを出せれば、パワーやスタミナの消耗を抑えられます。それが内目であれば距離ロスを減らすこともできるので、あらゆる面で有利に働きます。

これが、毎年Bコース替わりの初週に行われるヴィクトリアマイルに秘められた傾向です。

馬が走りやすいところをいち早く察知して、しっかり走らせるのは騎手の技術のうち。ヨーロッパで活躍している外国人騎手が馬場読みやバランス良く走らせる技術に長けているのは、あちらの馬場、環境も関係しています。

それでは、内枠の利が期待できそうな2頭をレビューしていきます。

※ 5月12日(金)時点のレビューとなります。

1頭目 スタニングローズ
昨年は、今回の上位人気候補であるスターズオンアースやナミュールと接戦を演じてきた世代のトップクラス。

前走の中山記念は、外枠から好スタートを切ったがゆえに内に潜れず、終始前に壁を置けずに先行することになりました。

レースは上位2頭が中団から差してくる展開で、3番手で運んでいた当馬は0秒2差の5着ならよく踏ん張ったと言えるでしょう。強力な牡馬とは初対戦でしたからね。

広くて直線が長い東京マイルは中距離タイプでも対応しやすいコース。2歳時には同コースの重賞サウジアラビアRCでの好走もあります。

今回、前に馬を置いて立ち回れそうな3枠5番は絶好でしょう。連敗や距離で人気を落とすようなら妙味がありそうです。

2頭目 ロータスランド
21年のサマーマイル優勝馬ですが、昨年以降は徐々に距離を短くして1400mの京都牝馬S勝利、1200mの高松宮記念2着と活躍してきました。

2走前、大外枠から出遅れながらも上がり最速で突っ込んできた走りを見る限り、まだまだやれていいです。

この馬は稍重以下で【3-2-0-1】という道悪巧者で週末の雨予報は大歓迎のクチ。他が苦にすればするほど浮上する可能性が高まります。

しかも最内枠を引いたとなれば、終始内ピッタリを走る作戦も可能です。代打騎乗の横山典騎手がどのような騎乗を見せるのかにも注目したいです。