うまスクエア

重賞戦略アドバイザー・平井雄二のBe The Winner

有力馬陣営も公認!?早くも一歩リードしている立場の激走候補2頭！

元調教師の平井雄二です。今週は初めましての方が多いかもしれませんね。

現在は、長年競走馬を間近で育ててきた経験を活かして、重賞戦略アドバイザーとして予想家やファンの方とは違った視点で皆さんの馬券に貢献できるよう活動しています。

かなり昔の話ですが、サクラスターオーという管理馬で皐月賞と菊花賞を勝たせてもらいました。今は皆さんと同じように馬券になる馬を探る日々です。

後半では有馬記念の金言に合う馬をレビューしているので是非参考にしてください。

有馬記念の金言
誰もが外を回したくない特殊なコース

今週は有馬記念(G1、中山芝2500m)です！今年もこの時期がやってきました。

「勝って1年を締めくくりたい」と意気込んでいる方も多いでしょうから、早速始めていきます。

注目すべきは、ズバリ枠順です。過去10年の成績をご覧ください。

枠順成績(過去10年)
1枠【1-1-1-17】連対率10.0％
2枠【1-2-0-17】連対率15.0％
3枠【2-3-0-15】連対率25.0％
4枠【2-0-2-16】連対率10.0％
5枠【2-2-2-14】連対率20.0％
6枠【1-1-1-17】連対率10.0％
7枠【1-1-3-15】連対率10.0％
8枠【0-0-1-19】連対率0.0％

8枠から連対馬が1頭も出ておらず外枠不利は明らかです。15年ゴールドシップ(1人気)や14年ジャスタウェイ(3人気)など実力馬も苦戦してきました。

今ではお馴染みとなったレース当週の【公開枠順抽選会】ですが、最初に行われた2014年は『抽選方式』だったのをご存知でしょうか？

①枠順を選択する馬を抽選で選出する
②選ばれた馬の関係者が希望の枠順を自由に選択する

という流れでした。一部では「枠順ドラフト」とも呼ばれていましたね。当時の流れを振り返ってみると

・1巡目のジェンティルドンナ(石坂正調教師)が2枠4番
・2巡目のトゥザワールド(池江調教師)が3枠6番
・3巡目のヴィルシーナ(内田博騎手)が1枠2番
・4巡目のトーセンラー(武豊騎手)が1枠1番

を順番に指名していきました。

これを見てピンときた方も多いでしょう。ゲート後入れになる内の偶数番号、次いで内の奇数番号から順に埋まっていきました。

そして、結果はというと…。

1着ジェンティルドンナ(4人気)、2着トゥザワールド(9人気)の2頭で馬連1万2350円の大波乱決着となりました。

7枠ゴールドシップ(13巡目)が3着、7枠エピファネイア(14巡目)が5着、8枠ジャスタウェイ(15巡目)が4着と上位人気3頭が苦戦する印象的な一戦でした。

6つのコーナーがある小回りの中山芝2500mでは、関係者の誰もが「距離ロスがある外を回らされたくない」と思うもの。出走馬の実力が拮抗していれば尚更です。抽選結果での表情を見た通りでいいでしょう。

余談ですが、この方式で行われたのは2014年のみで現在は完全に運次第。毎年同じように有利な枠番から埋まっていくことになりますし、抽選会の模様をテレビで生中継される興行的な意味合いもありそうです。

このように、有馬記念は競馬関係者の誰もが望む有利な内枠を引き当てた馬にとって、この上ない大チャンスと言えるでしょう。

この傾向を踏まえて、絶好枠から勝負に挑める馬をレビューしてみます。

※ 12月23日(金)時点のレビューとなります。

1頭目 ジェラルディーナ
この秋、重賞初勝利、連勝でG1制覇と勢いに乗っている1頭。

オールカマーでは2枠から内ラチ沿いを通り、直線では狭い所を割って伸びてくる完璧な内容で完勝。

重馬場だったエリザベス女王杯では馬場が比較的マシな大外を走ることでスタミナのロスを抑え、最後はそのまま大外から切れ味を発揮して突き抜けました。

異なるレース内容で強い勝ち方を見せたように本格化。良血が開花したと言えるでしょう。

3枠5番を引いた今回は、内でジッと脚を溜めることで牡馬相手でも引けを取らない末脚が期待できます。大舞台に強いC.デムーロ騎手の手綱捌きも見ものです。

2頭目 ヴェラアズール
芝転向後6戦全てで馬券圏内。3連勝でジャパンC制覇とこちらも勢いに乗っています。

その前走は、流石ムーア騎手といえる狭い内を割って伸びてくる豪快な勝ちっぷり。

ハイレベルなメンバーが揃うG1では1頭分でも外を回ることが致命的な距離ロスになりかねません。そのことを証明した一戦と言えます。

あのような競馬を経験しながら勝ち切ったことは馬の経験、自信にも繋がります。あとは手綱を託された松山騎手が3枠6番の好枠からどこまで上手く乗れるか。当然一発あるでしょう。