境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

阪神JFなど3重賞の回顧

第64回有馬記念(GⅠ)
1着リスグラシュー
2着サートゥルナーリア
3着ワールドプレミア

ラップ:
6.9-11.1-11.4-11.4-11.5-12.2-12.3-12.1-11.7-12.3-13.4-12.2-12.0
時計:2.30.5


前半からかなり速いペースになった今年の有馬記念。類似した年があったかな? と振り返ってみると、まずはゴールドシップが勝った12年。この年は、前半の2.5Fが29.9秒。7.0-11.3-11.6秒と推移しています。ただ、次の1Fで12.0秒と落ち着いており、今年のような11秒台前半が続くほど厳しい流れではありませんでした。
さらに遡ると、ドリームジャーニーが勝った09年に行き着きます。
この年のラップ推移が6.8-11.0-11.2-11.3-11.9-12.3-12.6-12.3-12.5-12.1-12.0-11.7-12.3。前半2.5F29.0秒、3.5F40.3秒が、今年に一番近い形。当時も、リーチザクラウンが単騎でハイペースを刻み、それをマツリダゴッホが潰しに動き、つれてブエナビスタが出たタイミングを狙って、道中最後方待機のドリームジャーニーが外から差し切り。3着にも道中最後方付近にいたエアシェイディが食い込みました(このレースのVTRを見直して、改めてブエナビスタって強いなぁと思わされます)。

鮮やな勝ちっぷりだったリスグラシュー。
道中はラチ沿いでジッと脚を溜め、直線の入り口で斜めに馬を導き大外へ。その勢いを殺すことなく体勢を立て直すと、アッサリ突き抜けて後続に5馬身。2着以下は全てGⅠ馬。各馬が力を出し切った中でこの差ですから、これは最強馬の称号を与えるにふさわしい競馬だったと言えるでしょう。
この馬は、エリザベス女王杯、宝塚記念と芝2200mのGⅠを2勝していた馬。ここで非根幹距離適性を証明していました。

勝ち馬の強さが際立つ結果となりましたが、2着サートゥルナーリアも着差ほどの差はないと見ています。
こちらは勝ち馬と違い、道中外々を回る展開。今週の中山は、基本的に内前有利の設定でしたから、このロスはかなり大きかったと思います。当面のライバルであるアーモンドアイを目標に、変わらず外を回ってポジションを押し上げて、最後まで踏ん張っていますから、これも収穫はあったと考えられます(距離はもう少し短い方が良いような気がしますが)。
こちらは中山でGⅠを2勝。中山適性を証明していました。

3着ワールドプレミア以下は、多少嵌り待ちの競馬がドンピシャだった感じはありますが、まだ成長余地を残していそうな馬なので、来年に明るい展望が開ける結果でした。
4着フィエールマンは、スタミナを活かして勝ちに行く競馬をした結果。やれることはやった敗戦です。
私が期待したスティッフェリオも、スタートからゴールまで完璧な競馬をしてくれたと思います。今回は相手が強すぎましたが、納得の競馬でした。

最後に、1番人気9着のアーモンドアイについて。

週中に出演した予想イベントでもお話した通り、これまで、アーモンドアイが国内で走った9戦のレース上がり平均は34.6秒、自身が使った上がりの平均は33.6秒。一方、有馬記念の過去5年のレース上がり平均は35.5秒、上がり最速馬の平均タイムは34.5秒。単純な比較で、今回、アーモンドアイはこれまで戦ってきたレースより約1秒上がりが掛かる競馬に対応する必要がありました。コーナー6回という特殊なコース形態も含めて、アーモンドアイには越えなければならない壁がこれまで以上に高かったと言えるでしょう。
結果的には、その不安要素がモロに出てしまった競馬。レース上がり37.6秒、上がり最速馬(リスグラシュー)は34.7秒では、アーモンドアイの持ち味は活きません。
かくいう私も、能力的に二枚は抜けているかな? と考えていたので、まさかここまで負けるとは思っていませんでしたが、「アーモンドアイは強い」という評価における“強さ”の根拠が、高速馬場、高速上がりの馬場によるものである以上、全く条件が異なる今回、その“強さ”を評価することは、出発点から微妙にズレていた可能性があります。

競馬の結果を決める要素は“器”ではなく、“器に入った水の量”です。

能力という“器”に常に満杯の“水”が入っているとは限りません。状態、適性やレース中の出来事によって、その“水”の量は変わります。“器”が大きければ、それだけ“水”が大量に入るため基本的には有利ですが、適性ズレや状態不安の場合は、その“水”がどんどん流出してしまい、結果的に、“器”は小さいが、“水”は入っている馬に着順で劣ることになります。これが私の考える競馬の本質。

今回のアーモンドアイは、そんな個人的な競馬観を改めて思い出させる結果でした。


第14回阪神カップ(GⅡ)
1着グランアレグリア
2着フィアーノロマーノ
3着メイショウショウブ

ラップ:
12.3-10.5-11.1-11.3-11.4-11.3-11.5
時計:1.19.4


グランアレグリアにとっては、とにかく収穫が多い一戦になりました。
まず、スプリンターズS直前回避~マイルCSもスキップしての今回。狂ったローテが馬の精神状態にどんな影響を及ぼすか、特に元々気難しいとされていた牝馬だけに、ここで凡走するようだと復活は時間が掛かりそうだなぁと見ていたのですが、その心配は杞憂に終わりました。
次に、これが最も大きいのですが、馬群の中でシッカリ競馬ができたこと。かつては外から被されると怯む面を見せるなど、繊細な気性がネックだった馬だけに、こういう競馬で結果を出せたことは、確かな気性の成長と見ていいでしょう。
たしかに、今の阪神は徹底内有利の馬場設定。その意味でトラックバイアスに乗った面は否定できません。しかし、それを補って余りある完璧な勝利。ラスト1F11.5秒は出色です。これは相当高い能力を示す勝ちっぷり。今後、短距離路線を歩むか、マイル路線に戻るかですが、いずれにしてもチャンピオン候補の誕生と見ていいでしょう。

強い勝ち馬が先行馬を潰す中、番手追走から3着に踏ん張ったメイショウショウブは評価できる競馬でした。個人的にはダートがベターと思っているので、どこかで路線変更してくれば面白い存在になりそうです。逆に、芝ではこういった強い2~5着が増えそうな気がします。

期待したスマートオーディンは外から良く伸びるも8着まで。この日のトラックバイアスを考えれば仕方ない結果だったとも言えますが、伸び自体が阪急杯に比べて鈍かったあたり、まだ本調子に戻っていないのかもしれません。




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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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