東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2023年9月23日]

【神戸新聞杯&オールカマー】魔物に打ち勝って的中を!

名高いギリシア悲劇の主題は、ほとんどヒュブリス(傲慢)であった。権力であれ、地位であれ、富であれ、最高の栄華を勝ちとった者に必ずといえるほど訪れるヒュブリスの落し穴。勝者であるからこそ悲劇が待ちかまえているが、そもそも悲哀の敗者には悲劇は訪れようもないのだ。

華々しい芸能界で一世を風靡していたジャニーズ事務所が、東山紀之新社長のもと出直すとしたまではよかった。でも、社名も変えないという最初の方針には驚くしかなかった。

創業者のジャニー喜多川元社長による性加害問題がこれほど大々的に明らかになったのに、未だにその名を引きずったまま再出発とは、余りにも世間の常識からかけ離れているのではないだろうか。

この方針を聞いて、やはり相も変わらず勝者のヒュブリスがくりかえされているなあ、と私は落胆したものだ。最近やっとその非に気づいたらしく、社名変更を打ち出しているが、最初から社名変更で臨めば、もっと事態は好転していたはずではないか。

つくづくヒュブリスという魔物は人間にとりつきやすく、愚かな歴史が飽きもせずくりかえされるものだと思うと、泣きたくなる。もっとも、競馬ファンとしては、馬券が的中し過ぎて、いつもヒュブリスな気分でいたいものだが ……!

[神戸新聞杯]

口撃機関銃ヤマさんは、上り馬⑩ナイトインロンドンに期待して、母の父に名ステイヤーのメジロマックイーンの影響で距離をのばしてから3連勝は心強いとか。相手本線は、ハービンジャー産駒の⑦ファントムシーフ、ハーツクライ産駒の⑬ハーツコンチェルトの2頭で、馬連・3連複・3連単でいくらしい。ギャンブル狂師ミノ先生も、メジロマックイーンの面影ある⑩ナイトインロンドンを狙うらしい。絶好調で馬券の名人の誉れもある穴党専科のマスターは、キズナ産駒は阪神2400mと好相性とのお見立てで⑥サヴォーナを狙うというから無視できませんぜ。

[オールカマー]

ヤマさんは、牝馬が好成績のレースで、叩き良化タイプの⑮ウインマリリンを狙い、相手本線も牝馬2頭で⑥ジェラルディーナ、⑭マリアエレーナで、単勝・馬連・3連複・3連単でいくらしい。ミノ先生は、季節・距離・コースから⑦ガイアフォースを狙うという。名人マスターは産駒が少なくなったディープインパクト産駒だが、中山2200mと好相性とかで、⑧ゼッフィーロに注目している。

さて、私の神戸新聞杯は、ヤマさんとミノ先生と同じ⑩ナイトインロンドンがまず1頭で、相手は3戦全勝の上り馬④ロードデルレイを狙ってみる。

オールカマーは、まず休養明け2戦目の④マテンロウレオが人気薄で狙い頃、もう1頭は長期休養明けでも負けられない②タイトルホルダーが走りたくなってくれるだろう。




神戸新聞杯
④-⑩ ワイド1点で勝負する


オールカマー
②-④ ワイド1点で勝負する


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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