採れたて!トレセン情報

第882回&第883回

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【美浦の『聞き屋』の囁き】

●夏の牝馬たち●

出走頭数16頭中、半数以上の9頭が牝馬となっている今年の新潟2歳S

近年は世界的にみても歴史的名馬と言われる馬の多くが牝馬で、以前ほど牡馬と牝馬の能力差はないのかもしれない。

特に、その傾向が顕著なのが2歳時であり、成長曲線が牡馬よりも早いのだろう。

今年の新潟2歳Sの有力候補も牝馬が多数。

1番人気候補は2歳世代が勝ちまくっている藤沢厩舎のモーベット

デビュー戦で手綱を取ったルメール騎手が札幌で行われるWASJに騎乗するため、選ばれなかった福永騎手が主戦場の小倉から遠征。

秋にはオールカマーでレイデオロに騎乗することも決まっており、藤沢厩舎とのラインが強固になっている。

2番人気候補がデビュー戦で衝撃の上がり32秒0を計時したウーマンズハート

新潟マイルでの過去最速の上がりが31秒9であることを考えると、デビュー戦での32秒0がいかにすごい末脚か分かってもらえるだろう。

デビュー戦で手綱を取った津村騎手から藤岡康騎手へと乗り替わっているが、これには事情があったようだ。

というのも、津村騎手は新潟競馬が始まる以前から小倉日経オープンでの騎乗依頼を受けており、この依頼を断ることができなかったとのこと。

断ることができなかったというのは、ウーマンズハートに乗るために調教師とクラブサイドに交渉をしたということで、それだけ新潟2歳Sに乗りたかった、ということだろう。

札幌を主戦場にしている藤岡康騎手は福永騎手同様にWASJに選ばれなかったため、遠征しやすい状況にあったということになる。

唯一の2勝馬であるエレナアヴァンティも牝馬、松山騎手が小倉から遠征してくるクリアサウンドも牝馬。

今年の新潟2歳Sは牝馬の取捨がポイントになりそうだ。



【関西事情通のちょっとイイ?話】

●このレースも注目!●

新潟2歳Sと並び、夏の終盤を告げる重賞キーンランドC。夏の終盤と言うことで、サマーシリーズのポイント争いに重要な一戦になる。ただ、そのポイント争いも然ることながら、やはり秋のGIへ向けて、近年でもこのレースをステップにスプリンターズSで好走した馬も多く注目の一戦と言えるだろう。

そんな中で注目してみたいのは、サマーシリーズでも中京記念尾グルーヴィットや、先週の北九州記念のディアンドルなど、古馬相手でも活躍を見せ、レベル的に十分通用することを証明している3歳世代。このレースには、アスターペガサスハッピーアワーの2頭が出走している。

前者は、函館2歳Sの重賞勝ち実績に加え、3歳世代のスプリント戦線の春の最終決戦である葵Sで前出のディアンドルの2着、さらに古馬と初対戦となった函館スプリントSでも、有力馬の多くが発走除外となりレベルに?はありながらも内容のある2着と、実績的にも上位の存在。当然優勝争いの一角と言えるだろう。

ただ馬券的な意味も踏まえて、より注目してみたいのはハッピーアワーの方だ。

この馬も重賞勝ち馬。そのファルコンSでは、後に中京記念を勝つ前出のグルーヴィットを完封、NHKマイルCでは7着とは言え、マイル戦では折り合いを欠く可能性があり前半は折り合いに専念する後方待機から終始外目を追走、直線も大外からというロスある競馬ながら、上がり3Fは2着馬に次ぐ脚を繰り出し勝ち馬からコンマ4秒差、GIという舞台を考えれば力は魅せた。

今回の舞台は札幌芝1200m、距離短縮自体は、折り合いを考えれば逆にプラス、そもそも2歳時とはいえ昨年のすずらんSでオープン勝ちしている舞台、悪いはずはない。

また、重賞勝ちがあるとは言え、今年は賞金ボーダーが高いだろうと言われているスプリンターズSなだけに、収得賞金はできるだけ確保しておきたいところ。そういう意味でもここは勝負度合いを感じる。

ここでアッサリ差し切り勝ちを決める様なら、それこそこの舞台よりも差しの決まる中山芝1200mなら、さらに期待も高まるというもの。そういう走りを期待してみたい。

【競馬場から見た推奨馬券】

新潟は、木曜から金曜にかけて思った以上の降雨があったようで、土曜は完全に重馬場スタート。日曜も完全良馬場に回復は望めそうもない。
日曜は、メンバー的にも低調な組み合わせのレースが多く、あまり食指が動かないが…。


とりあえず切羽詰まった3歳未勝利戦を狙ってみたい。

まずは新潟3R。今夏3戦目のアーブルルージュが狙い馬。その前走はハイレベルの組み合わせ。2着メイオールが次走で順当勝ち。3着バチェロレッテがその3着。5着アースドラゴンも次走2着。
そして今度は4着だったアーブルルージュの出番だ。そのハイレベルだった前走の内容も良い。開幕週の完全良馬場でインの3番手の馬が快勝。その馬場状況で、唯一後方から外を伸びたのがアーブルルージュ。上がりも最速。血統的に時計の速い馬場が合うとは思えないだけに、目を引いた。
対して今週は、5週目で馬場も荒れて来た。更に、土曜が重馬場での競馬だけにより一層だろう。
多少湿り気が残り、外が伸びるような馬場になれば理想的だ。体調的にも、中3週で叩き3戦目。疲れはないはず。

単勝 15
馬連 10-15 15-18 9-15
3連複 10-15-18 9-10-15 7-10-15
10-14-15

自信度 C


もう一鞍は新潟6R。ここは一息入れて立て直されたマーヴェラスクインが中心。
使われる毎にパフォーマンスを落とす傾向があり、4戦目の前走の凡走はいたしかたないところ。
新馬戦2着の後の2戦目が12着。3ヶ月開けて連続2着→5着→7着と、明らかに使い込むより、フレッシュな状態の方が走れる。
今回は2ヶ月開けて、万全の態勢を引いてラストチャンスにかけてきた。
新馬戦がダートでの好走だっただけに、荒れた馬場もこなしてくれるはず。先行して渋太さをいかすタイプで、同じ左回りでも東京の長い直線より、内回りの今回の方が競馬もしやすいはずだ。

単勝 1
馬連 1-13 1-8 1-5 1-9

自信度 C


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●今週も注目!●

夏のメイン・イベントとも言える札幌記念が終わり、今年も早くも夏終わりが近づいてきた。

今週は、夏の終盤を彩るWAJSが開催される他、やはり夏の終わりを告げる重賞として定着している、札幌ではキーンランドC、そして新潟では新潟2歳Sが行われる。


その新潟2歳Sには、先週も注目した藤岡康太騎手が参戦している。

先週お伝えした通り、彼の主戦場は札幌。でありながら先週日曜は敢えて小倉へ遠征、騎乗したアンヴァルは惜しくも3着だったが、捌きひとつで勝つチャンスは十分にあったレース、やはり札幌からわざわざ遠征するだけのものは魅せた。

今週の藤岡康太騎手、土曜は小倉、日曜は新潟で騎乗。一見は、「札幌は有力ジョッキーが揃うWASJがあるので騎乗馬集めのためにほかへ遠征したかな?」と思えるところ。しかし実際のところは、1週前までは日曜は札幌で騎乗予定だった。

では何故新潟なのか…


それは、8月1週目の、新潟2歳Sと同じ舞台の新馬戦を勝利したウーマンズハートが、当時騎乗していた津村騎手に打診していたものの、小倉日経オープンに先約があり騎乗できず、空いた鞍上に藤岡康太騎手が収まったという形。

札幌で騎乗予定とは言え、やはり有力騎手が大挙参戦週とあって乗鞍自体は少なく、また重賞キーンランドCでの騎乗予定も無いこと、そして何よりウーマンズハートそのものがチャンスのある有力馬とあれば、藤岡康太騎手陣営のホンネがどうだったかはわからないが、客観的に見れば当然の行動だろう。


2週前には出走枠ギリギリで出走が叶ったモズアトラクションでエルムSを制し、先週はアンヴァルで北九州記念3着、今週も巡り巡って重賞で有力馬に騎乗する藤岡康太騎手、その流れと勢いからも、今週も注目のジョッキーだろう。

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●WASJ??●

WASJとは、ワールドオールスタージョッキーズのことで、ひと昔前は暮れの阪神開催で行われていたが、近年は夏競馬を盛り上げるために札幌で開催。

以前からこのWASJの開催時期については議論があったが、今年は例年以上に「どこがオールスターなのか?」という現場の声がかなり大きい。

と、いうのも、夏から秋にかけて世界的にみてもビッグレースのトライアルレースが始まっているし、各国のリーディング争いもあるだけに、簡単には自国、もしくは優先騎乗契約などの問題をクリアして、わざわざ日本のGⅠでもないレースに乗りにくることは、各国のリーディングトップジョッキーには難しい。

JRAも各国のトップクラスに声はかけたようだが、そのほとんどがキャンセルばかり。

その結果が今年の招待騎手たちで、世界的に見ればトップクラスではなく、格はかなり低いと言わざるを得ない。女性騎手が多いことに加えて、地方のレジェンドに話題を頼らざるを得ないという、苦しい状況。

ただ、秋の東京開催後半から中山・阪神開催には、本物のオールスターたちが来日予定。

すでに報道があったように、デットーリ騎手が来日の申請をするという噂があるし、毎年この時期に来日している騎手たちに加えて、ジャパンカップを制したことがあるフランスの名手も来日予定という話が聞こえてきている。

暮れのワールドクラスの来日を心待ちにしてほしい。


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