境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

秋華賞&府中牝馬Sの回顧

第24回秋華賞(GⅠ)
1着クロノジェネシス
2着カレンブーケドール
3着シゲルピンクダイヤ

ラップ:
12.3-10.7-11.6-11.8-11.9-12.7-12.5-12.0-12.3-12.1
時計:1.59.9


まずは馬場状態。台風の影響を受けて土曜日は極悪馬場だった京都芝コース。馬場差は+3.7秒。3Rの芝2000(2歳未勝利)で2.08.4秒という時計も出たほどで、特に目立ったのは後半の失速率の高さ。スローで流れても上がりが掛かるというスタミナ偏重の設定となっていました。さらに、内ラチ沿いが壊滅状態で外を回した差し馬向きのトラックバイアスも発生。この時点で、回復はしても秋華賞は外目が有利と想定していました。

ところが、好天に恵まれた日曜日は急速回復。時計の出方も一気に標準レベルに戻り、また、何より大きかったのは内ラチ沿いが復活したこと。土曜日の時点ではノーチャンスだろうと見られていた馬が序盤から好走を繰り返していました。

そんな中で行われた秋華賞も、結果的には内で我慢した馬のワンツー。まずは馬場状態の変化が結果に大きな影響を及ぼしたと言えるでしょう。

もっとも、それ以前に印象的だったのは、「結果的にオークス組が上位を独占した」ということ。結果的には同世代同士のレースらしい、その世代の最高レベルを経験していたかどうかが勝敗を分けたということです。

今年は、桜花賞馬、オークス馬が不在ということで、別路線組に注目が集まったところ(顕著だったのは、3人気のエスポワール)、結局、終わってみれば上がり馬系は~私が期待したブランノワールを含め~力の違いを見せ付けられる結果に。トップ不在=別路線組にチャンスという図式は、論理飛躍している可能性が高いということなんですね。これは、来週の菊花賞にも繋がるセオリーなのかもしれません。

勝ったクロノジェネシスは、言わずもがな、新馬戦から驚異的ともいえるパフォーマンスを叩いていた馬で、私もこの世代で一番強いと思っていました(個人的に好きなタイプの馬というのもありますが)。コーナー4つのコースがベストなんだろうなという印象を強くしました。
バゴ産駒は、菊花賞を勝ったビッグウィークに続く京都GⅠ勝利。間接的ではありますが、クロフネ持ちの馬のクラシック制覇も珍しい出来事でした。

2着カレンブーケドールは、オークスで最強の2着だった馬。紫苑Sのレースレベルを懐疑的に見ていたので今回はどうかという気持ちで見ていましたが、その紫苑Sを完全に叩き台と割り切っていたのでしょう。この馬に関してはひと叩きの上昇度が物凄いという話を方々から聞いていました。勝ち馬をマークして2馬身差は完敗ですが、どんな形になっても崩れない個性は、今後も牝馬限定レースで重宝するのではないでしょうか。

次走に向けての注目は、5着ビーチサンバ。34.6秒の入りから前傾戦。先行馬には苦しい流れでよく掲示板を確保しました。ただ、この馬は以前から指摘している通り、前哨戦血統のクロフネ産駒。血統的には2000のGⅠというだけでかなり苦しい立場だったということができます。その中でこの走りができれば上出来。マイル路線なら重賞は獲れる馬だと思います。

予想的には完敗の形。特にキングマンボ系が揃ってここまで負けるとは……。引き続き重要血統ではあると思いますが、来年は少し練り直さなければいけないかもしれません。


第67回府中牝馬S(GⅡ)
1着スカーレットカラー
2着フロンテアクイーン
3着ラッキーライラック

ラップ:
12.4-10.9-11.6-11.8-11.6-11.9-11.3-11.2-11.8
時計:1.44.5


まず時計について。先週の毎日王冠1.44.4秒と0.1秒差の決着。今週が台風+当日の雨という状況だったことで、かなり速い時計にも見えますが、実際は月曜日の東京芝は馬場差-0.1秒と、先週日曜と同じ。それを考えると、異常な好時計というわけでもありません。もっとも、だからと言って価値のない時計だという意味ではありませんが、「あの雨の中で……」という見方に固執するのは少々危険かなとは思います。

この日の東京芝は、中盤から外差しが圧倒的に優勢で、内を通った馬が伸びかかったところを、外差し勢に一気に飲み込まれるという競馬が頻発しました。このレースもそんなトラックバイアスに忠実な決着。
それにしても、勝ったスカーレットカラーの末脚は見事でした。メンバー最速の上がり33.2秒という時計もさることながら、直線でエンジンが掛かってからの伸び脚が他馬とは段違い。ここにきて完全に以前のイメージとは異なる馬に変貌しているという印象。これが本格化というやつなのでしょう。
余談ですが、昨年の秋華賞で私が本命を打ったのがこの馬でした。結果は皆様ご存知の通り、前日に出走取消。ちょうどその一年後に重賞初制覇。1年越しリベンジでした。

2着フロンテアクイーンは、牝馬限定戦の常連らしく、今回も安定した走り。

3着にラッキーライラック。今日の馬場を考えれば、好位付けから早め先頭で3着は強い競馬です。ただ、このてのタイプは、常に“最強の●着”というケースが多くなってしまいます。最近でいえばアエロリットが例ですね。勝ち切る決め手に欠けるというより、強さを周りに知られ過ぎた先行馬は、どうしても的にされてしまいます。

期待したディメンシオンは6着まで。結果的には外差し馬場にあって内枠がアダになってしまった格好ですが、このところずっとマイル以下の距離ばかり使われてきたことで、多少序盤に行きたがる面を見せていました。このあたりがラストに伸びが鈍る要因になったかもしれません。

血統的に非常に顕著だったのは、8頭出走したディープ産駒が全て馬券圏外に敗れたこと。これで、府中牝馬Sにおけるディープ産駒の成績は【0-4-2-15/21】。
今年に関しても、ディープ産駒最先着が、これまでメンバー最速の上がりを一度も使ったことがないB級ディープ、つまり、最もディープっぽくないディープ産駒のオールフォーラヴだったという点も実に象徴的。

ディープ産駒が勝ち切れないということが、府中牝馬Sの性格を表しているということは言えるかもしれません。




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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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