馬券ネオメソッド(レース回顧編)
中山牝馬Sの回顧
第35回中山牝馬S
1着
◎トーセンビクトリー
2着
マジックタイム
3着
クインズミラーグロ
ラップ:
12.9-12.3-12.6-12.4-12.2-12.1-11.8-11.3-11.8
時計:1.49.4
先週が個人的に納得いかない予想になってしまったので、今週の結果にはひとまずホッとしています。期待したトーセンビクトリーが勝ち切ってくれました。
それにしても
恐るべし!キングマンボ!
今週、金鯱賞をはじめとした中京コースでもバイアスを発生させていましたが、本当にこの系統の支配力は凄まじいものがあると思います。土曜日のアネモネSでも、やはりただ1頭のキングマンボ系保持馬が今年も勝っていますし、傾向通りにピタリと持ってくるわけですから、この系統は本当に凄い!以前、拙書『単複論』にて“バイアスの王様”と名付けさせてもらいましたが、これは今後も是非覚えておいていただきたい血統戦略です。
もっとも、これもやはり指摘し続けていることですが、キングマンボ系保持馬がバイアスを発生させる際は、必ずと言っていいほど“引き”が問われます。つまり、同じレースに複数頭の該当馬が出走してくることが多いんですね。昨年の中山牝馬Sや今年のアネモネSのような例は結構レアケースで、実際は今回の中山牝馬Sや金鯱賞のように、複数頭の候補馬の中からどれを選ぶかというところで予想力、そして最終的には指運が問われます。
今週の結果を血統に着目してみると、確かにキングマンボ系保持馬の好走が非常に多いことに気付くと思います。しかし、同時に多数のキングマンボ系保持馬が凡走していることも見えてくるはずです。これがキングマンボ系の真骨頂、ある意味で厄介ではあるんです。
しかし、だからといってこの系統のバイアス力を無視することはできません。今の日本競馬の中で1、2を争う頻出バイアスであるキングマンボ・バイアスを恐れていてはオイシイ血統馬券は獲れません!勇気を持って候補馬から買う馬を選択する努力を続けるべきです。
さて、総論部分が長くなってしまいましたが、今年の中山牝馬Sの回顧を少し。
またスローになりましたね。どうもここのところ、中山の競馬はこうなる傾向が強いですね。中山記念、弥生賞、そして今週の中山牝馬Sと、どれも展開のアヤが大きいレースばかりになっています。
その中で、抜群のレース運びを見せてくれたのが、トーセンビクトリー騎乗の武豊騎手でした。絶好のスタートから枠なりの絶好位。4角でパールコードを先に行かせたあたりもワザアリで、あそこで突っ張るとだいたいロクなことになりません。ひと呼吸置いて外に出して後続の脚色を計った上でスパート、後続を完封。まさに教科書に載るような完璧な騎乗でした。さすがは天才。
その一方で、マジックタイムは外枠だったこともあるでしょうが、明らかに位置取りが悪すぎました。最後に猛追してきたように地力の高さと瞬発力はメンバー最上位だったことは証明されましたが、あの位置からでは上手く立ち回った馬は捕まえられません。
なんだか、中山記念のアンビシャスを思い出しました。ルメール騎手はどちらかと言うと前々の競馬を好むイメージがあったのですが、どうも日本の免許を本格的に取得してから、全体的に消極的な競馬が多くなっている気がします。日本の競馬はヨーロッパの競馬と違って、後方待機からでも間に合う競馬が多いので、それにアジャストしようとすると、どうしてもこれまでの競馬勘よりも一列後ろで脚を溜めるという意識が強まるのかもしれませんね。少し心配になりました。
また来週も頑張ります。
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