馬券ネオメソッド(レース回顧編)
共同通信杯の回顧
第51回共同通信杯
1着
スワーヴリチャード
2着
エトルディーニュ
3着
ムーヴザワールド
ラップ:
12.6-11.6-11.8-12.3-12.3-12.2-11.6-11.4-11.7
時計:1.47.5
何度かVTRを見直したのですが、『どうも焦点の定めづらいレースだなぁ』という印象を持ちました。
第51回共同通信杯
1着スワーヴリチャード 4-6-6
2着エトルディーニュ 3-2-2
3着ムーヴザワールド 4-5-4
4着タイセイスターリー 2-1-1
5着ディアシューター 1-4-4
もちろん、コーナー通過順は馬群の固まる形の競馬ではあまり正確に位置取りを示すことができないものですが、それにしても先行~好位勢がバタバタしていたなぁという印象。出たり入ったりで位置取りが固まらないまま回ってきたという感じ。こういう通過順になるレースも結構珍しいと思います。これが焦点の定まらない理由なのでしょう。
そんな中、終わってみれば圧倒的な強さだったのがスワーヴリチャードです。乱戦をモノともせず、直線半ばまで持ったままで脚を溜める余裕。そこからスパートして一瞬で2馬身半の差を付けたのは秀逸の瞬発力でした。思い返せばこの馬、2着に負けた新馬戦でも、残り100くらいで驚異的な伸び脚を見せていましたね。その初戦は少しエンジンの掛かりが遅いタイプかなという印象を持っていましたが、そんな重苦しい面も使うごとに解消されたようです。ある程度の位置を取ってこれだけの脚を使えれば、他馬は突け入るスキがありません。いわゆる負けにくいタイプの馬で、今後も相当な活躍が見込めそうです。
血統的には、牝馬に続いて牡馬にも現れたハーツクライ産駒のスター候補。昨年の段階で既に各所で話題になり、私自身も各媒体で宣言していましたが、今年のハーツクライ3歳世代は非常に豊作です。牝馬はアドマイヤミヤビ、リスグラシューという桜花賞候補に続きホウオウパフュームという味のある馬も登場していましたが、やや遅れを取っていた感もあった牡馬勢。しかし、今回のスワーヴリチャードによって一気にそんな評価を覆しましたね。
このスワーヴリチャードは父ハーツクライに母父アンブライドルズソングという配合。この母父アンブライドルズソングというところがポイントで、ハーツクライ産駒で出世する馬は、だいたい母系がダート血統か貧弱血統であることが多いんですね。ジャスタウェイは母父ワイルドアゲイン、ウインバリアシオンは母父ストームバード、ワンアンドオンリーは母父タイキシャトルといった具合に。その意味で、スワーヴリチャードはハーツクライの出世組に入る条件を満たしていると言えます。さて、どこまで行くか楽しみが増した一戦でした。
2着エトルディーニュは候補馬にも入れていた馬で、前走のセントポーリア賞(2-3-3から上がり33.6秒)が共同通信杯向きのレース経験、それが活きた格好です。これだけ使い倒しながらまだ頑張るわけですから、そのタフネスには頭が下がります。
3着ムーヴザワールドは序盤で少し掛かっていたくらいなので、イメージより前向きさがあったのは驚きでしたが、その後の伸びの甘さにさらにビックリしました。こういうタイプは中途半端に勝ちに行くとダメですね。来る来ないは別にして、直線一気に賭けるような競馬で嵌まり待ちに徹した方がよさそうです。
期待したタイセイスターリーは、ほぼ狙い通りの競馬をしてくれましたが、もう少し早めに踏んで行った方が良かったかもしれません。少し後ろを待ち過ぎて瞬発力勝負に持ち込んだため、切れ負けしてしまいました。この馬は頭が高くてフットワークも硬めなので、ダートの方がいいんだと思います。中途半端に賞金を持っているのが厄介ですが、どこかでダートを使ったときが大成する瞬間なのかもしれません。
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