東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2016年12月24日]

【有馬記念】幸運の追い風が吹いている

しばしば「事実は小説より奇なり」という。ある作家に聞いたことだが、小説のなかでも偶然が2回までならいいが、3回以上重なると不自然になるらしい。だが、現実には、信じ難いような偶然がおこる。20数年前のことだったが、ある女友だちに誘われて入った居酒屋で隣に座った男がいた。私が東大に在職していることを知ると、彼は自分の友人から聞いた東大の先生の離婚話をし始めた。でも、耳を傾けているうちにどうも思い当たることが少なくない。実は私自身の離婚話の噂だったのである。ほんとうに現実には信じ難い偶然がおこるのだ。

さて、キタサンブラックの①番枠には誰もが「まさか」と驚いた。でも、この馬にはびっくり仰天が付きまとっているのかもしれない。短距離王者サクラバクシンオー産駒を母系とするから菊花賞を勝てるわけがないと思っていたのに「まさか」がおこり、天皇賞(春)まで勝ってしまった。JCをも「まさか」の逃げ切り勝ちで、今や名実ともに中長距離の名馬の域にある。ここも4戦全勝の①番枠勝ちという幸運の追い風が吹いているのだが。

居酒屋「青夷」のカウンターでは、あいかわらず口撃機関銃ヤマとギャンブル狂師ミノ先生が有馬記念の議論で沸騰している。①キタサンブラックはJCほど楽に逃がしてもらえないと睨んで、⑥サウンズオブアース、②ゴールドアクター、⑪サトノダイヤモンドにつづいて4番手の評価とか。ミノ先生は福永騎手の復帰がなったからには⑭シュヴァルグランを狙うらしい。逃げ馬好き、牝馬好きのマスターは今回は牝馬路線で⑬デニムアンドルビーと⑯マリアライトで行くという。マンハッタンカフェ命の熟女馬券師ワフさんは同馬産駒が出走しないと最後まで迷ってしまいそうだとまだ思案中とか。

私としては、①番枠連勝の幸運波に乗ってここも制覇し、どうどう年度代表馬として来年の凱旋門賞に挑んでもらいたい。

怖いのはやはり菊花賞馬⑪サトノダイヤモンド。でも、

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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